【注意】この記事には『スモーキング・サベージ』の単行本最新刊までの重大なネタバレが含まれています。また、作品の性質上、暴力的な表現やグロテスクな描写に関する記述がありますので、苦手な方は閲覧をお控えください。
裏社会の復讐代行集団「スモーキング」の壮絶な戦いを描く、岩城宏士先生の『スモーキング・サベージ』。その息を呑むような展開と、心に突き刺さるキャラクターたちの生き様は、多くの読者を魅了し続けています。この記事では、物語の核心に迫るネタバレを含みつつ、第1話から最新刊までのあらすじを時系列で徹底解説。読み進めるうちに、あなたもきっとこのダークな世界の虜になるはずです。
『スモーキング・サベージ』最新の単行本・連載状況
まず、現在の連載状況と単行本の情報を整理しておきましょう。
- 単行本：2024年12月時点で、第12巻まで発売されています。
- 連載誌：月刊誌「ヤングキングBULL」（少年画報社）にて好評連載中です。
単行本12巻には第64話あたりまでが収録されており、物語はまだまだ続いています。単行本未収録の最新の展開は、雑誌で追いかけることができます。
より詳しい作品情報や公式からのアナウンスは、出版社の公式サイトをご確認ください。
少年画報社公式サイト『スモーキング・サベージ』第12巻
物語を彩る主要登場人物
『スモーキング・サベージ』の魅力を語る上で欠かせないのが、個性と過去を背負ったキャラクターたちです。物語を理解するために、主要な登場人物を把握しておきましょう。
- 九条（くじょう）：本作の主人公。元ヤクザで、ある事件をきっかけにホームレスへ転落。その後、復讐代行集団「スモーキング」と出会い、その世界に身を投じることになります。彼の正義感と、時に見せる非情さが物語を牽引します。
- 佐辺（さべ）：「剥ぎ師」の異名を持つスモーキングの中心人物。依頼に基づき、ターゲットの刺青や歯などを剥ぎ取る技術を持つ男。冷静沈着で、九条にとっては師のような存在です。
- ミド・ヒロシ・アカシ：スモーキングの実働部隊を担うメンバー。それぞれが特殊なスキルを持ち、チームの戦闘力の中核を成しています。九条の頼れる仲間たちです。
- チジョウズルシ：スモーキングと敵対する、謎に包まれた残虐非道な集団。動画配信サイトを利用して残虐行為を公開するなど、現代的な手口で恐怖を拡散します。彼らとの抗争が物語の大きな軸となります。
- 八丁（はっちょう）・義（よし）：大阪を拠点とする協力者たち。他作品『D.B.S. -ダーティー・ビジネス・シークレット-』にも登場するキャラクターで、彼らの参戦により物語の世界観はさらに広がります。
【ネタバレ】第1話から最新刊までのあらすじを徹底解説
ここからは、物語の核心に触れるネタバレを含みます。第1話から単行本12巻までの壮絶なストーリーを、章ごとに振り返っていきましょう。
序盤：九条の転落と「スモーキング」との出会い
物語は、元ヤクザの九条が全てを失い、ホームレスとして生きる場面から始まります。ある日、彼は公園で暮らすホームレス仲間から、裏社会の復讐代行屋「スモーキング」の噂を耳にします。彼らは法で裁けぬ悪党に対し、依頼人の望む「証拠品（刺青の皮など）」を剥ぎ取って制裁を下すというのです。
偶然にもスモーキングの仕事を目撃してしまった九条は、その圧倒的な暴力と、被害者の無念を晴らすという歪んだ正義に衝撃を受けます。特に、広告でも話題になった「19発目でムショボケが治る」という衝撃的なシーンは、この作品の過激さとテーマ性を象徴する場面です。この出会いが、九条の運命を大きく変え、彼をスモーキングの一員へと導いていくことになります。
中盤：チジョウズルシとの抗争激化と大阪編
スモーキングの一員となった九条は、リーダー格の佐辺や先輩メンバーから、制圧術や拷問のノウハウを学び、復讐屋としてのスキルを磨いていきます。仲間との絆を深めながら、数々の依頼をこなしていく日々。しかし、その裏で不穏な影が忍び寄っていました。
それが、快楽のために残虐行為を繰り返す凶悪集団「チジョウズルシ」の台頭です。彼らはターゲットを誘拐し、その処刑シーンをネットで生配信するなど、常軌を逸したやり方で勢力を拡大。スモーキングは、この新たな脅威と全面対決を余儀なくされます。
さらに物語の舞台は大阪へ。地元の半グレ集団「鷹鳶兄弟」との抗争が勃発し、スモーキングは八丁や義といった新たな協力者を得て、戦いはさらに大規模かつ熾烈なものへと発展していきます。大阪編では、弱者を守るというスモーキングの理念がより鮮明になる一方で、暴力の連鎖がもたらす危険性も浮き彫りになっていきました。
最新（単行本12巻まで）：全面戦争と犠牲、そして次なる波乱へ
チジョウズルシとの抗争は、もはや後戻りのできない全面戦争へと突入します。敵の罠によってスモーキング側にも犠牲者が出てしまい、仲間を失った悲しみと怒りが、九条たちをさらなる戦いへと駆り立てます。
獅子神、ジョウといった重要キャラクターたちの思惑が複雑に絡み合い、誰が敵で誰が味方なのか、予断を許さない状況が続きます。復讐とは何か、正義とは何か――。その問いが、血と硝煙の中で何度も突きつけられます。
単行本12巻のラストでは、大阪での戦いに一区切りがつき、チジョウズルシ内部でも新たな動きが見られます。物語は一旦の収束を見せたかに思えましたが、ラストシーンでは次なる巨大な抗争を予感させる不穏な空気が漂い、読者の期待を最高潮に高めたまま幕を閉じます。
最新話（雑誌連載分）の展開と今後の考察
単行本12巻以降、雑誌「ヤングキングBULL」で描かれている最新の物語では、残された謎や新たな火種が次々と投下され、抗争はさらに複雑な様相を呈しています。
（※これ以降の具体的な展開のネタバレは控えます）
チジョウズルシとの戦いは新たなステージへ移行し、これまで名前だけが挙がっていた大物たちが動き出す気配を見せています。九条や佐辺、そして仲間たちは、この終わりの見えない戦いにどう立ち向かっていくのか。彼らが下す決断の一つひとつが、物語の未来を大きく左右することは間違いありません。
果たして、九条がこの道の果てに見つけるものは、救いなのでしょうか、それともさらなる絶望なのでしょうか。その答えは、ぜひご自身の目で確かめてみてください。単行本派の方は、雑誌で最新話を追いかけることで、このスリリングな展開をリアルタイムで体感できます。
『スモーキング・サベージ』に関するQ&A
最後に、本作についてよくある質問をまとめました。
Q. 話題の「ムショボケ」のシーンは何話？
A. 序盤の象徴的なシーンである「19発目でムショボケが治る」場面は、物語のかなり初期、単行本でいうと第1巻に登場します。作品の世界観を理解する上で非常に重要なシーンです。
Q. 作品はどこで読める？
A. 単行本は全国の書店や各電子書籍ストアで購入できます。最新話は、毎月発売される「ヤングキングBULL」に掲載されています。
Q. R指定や年齢制限はある？
A. 直接的なR指定はありませんが、非常に過激な暴力描写やグロテスクな表現が多く含まれるため、18歳未満の方や刺激の強い描写が苦手な方には注意が必要です。
『スモーキング・サベージ』は、ただのバイオレンス漫画ではありません。社会の理不尽さに立ち向かう者たちの痛みと覚悟を描いた、重厚な人間ドラマです。この記事であらすじを知った上で本編を読めば、キャラクターたちの心情や伏線に、より深く気づくことができるでしょう。ぜひ、この圧倒的な物語の世界に飛び込んでみてください。
