信じて騙されたなら自己責任！～人生詰んだ女たち～ネタバレ【結末まで】

「信じた私がバカだった…」

順風満帆だと思っていた人生が、ある日突然、音を立てて崩れ落ちる。横嶋やよい先生が描く『信じて騙されたなら自己責任！～人生詰んだ女たち～』は、そんな絶望の淵に立たされた女性たちの壮絶な物語を収録した短編集です。

信じていた夫の裏切り、淡い恋心の利用、ご近所トラブルの果てにある孤独…。しかし、彼女たちはただ泣き寝入りするだけではありません。したたかに、そして鮮やかに反撃し、新たな一歩を踏み出していきます。

この記事では、2025年9月現在、1巻完結で配信中の『信じて騙されたなら自己責任！～人生詰んだ女たち～』に収録されている全3話のあらすじと結末のネタバレを徹底解説します。

「結末が気になるけど、読む前に少しだけ知りたい」「どんな話か確かめてから購入したい」という方は、ぜひ参考にしてください。

※本記事は作品の結末に関わるネタバレを多く含みます。未読の方はご注意ください。

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『信じて騙されたなら自己責任！』の作品情報
第1話「この略奪にはワケがある」ネタバレあらすじ
第2話「遅咲きアラフィフ独女」ネタバレあらすじ
第3話「アンチ連絡網」ネタバレあらすじ
『信じて騙されたなら自己責任！』の魅力と感想まとめ
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『信じて騙されたなら自己責任！』の作品情報

本作は、3つの独立した物語が収録されたオムニバス形式の作品です。いずれも「人生詰んだ」と思える状況から、女性たちがどう立ち向かうのかが描かれています。

著者: 横嶋やよい
出版社: 笠倉出版社
配信開始日: 2024年10月30日
巻数: 全1巻（完結）
収録話: 短編3話

第1話「この略奪にはワケがある」ネタバレあらすじ

〜“勝ち確定”寝取り女の盤上〜

献身的な妻を襲った夫の裏切り

主人公の真利子は、長年の介護などで冷え切ってはいたものの、夫・丈二との平穏な日々が続くと信じていました。しかしある日、丈二から突然「好きな人ができた。妊娠しているんだ」と離婚を切り出されます。相手は5年前から関係が続いていた不倫相手・大崎まなみでした。

勝ち誇った表情で現れるまなみ。真利子は抵抗することなく、慰謝料を受け取って静かに離婚に応じます。誰もが真利子の「負け」を確信した瞬間でした。

静かに張り巡らされた復讐の罠

しかし、これは全て真利子の計画通り。彼女はただの捨てられた妻ではありませんでした。丈二とまなみが新居で幸せな生活を始めた頃、彼らの周囲で不可解な出来事が起こり始めます。

まなみは、自分たちの行動が何者かに監視されているような不気味さを感じ始め、次第に精神的に追い詰められていきます。実は、真利子は離婚する前から、緻密な復讐計画を練り上げていたのです。

衝撃の結末！最後に笑うのは…

幸せの絶頂から地獄へ突き落とされるまなみ。彼女が「勝った」と思っていたすべてが、実は真利子の手のひらの上で踊らされていたに過ぎませんでした。真利子が仕掛けた静かな復讐の全貌が明らかになったとき、略奪女がたどり着く衝撃の結末とは…？読後、真利子のしたたかさに、思わず鳥肌が立つこと間違いなしです。

第2話「遅咲きアラフィフ独女」ネタバレあらすじ

〜あなたに好かれてもキモいだけ〜

長年の介護を終え、訪れた遅咲きの恋

47歳の米倉は、親の介護に人生を捧げてきた独身女性。介護を終え、社会とのつながりを求めてカラオケ店でアルバイトを始めます。そこで出会ったのが、5歳年下の店長でした。

優しく接してくれる店長に、米倉はいつしか淡い恋心を抱くようになります。「これが私の第二の青春かもしれない」と、彼女の心は浮き立ちます。

恋心を利用された痛々しい現実

恋に盲目になった米倉は、彼の気を引こうと、誕生日に高価な腕時計をプレゼントします。店長は喜んで受け取りますが、その日から彼の態度は少しずつ変化。腕時計を決して身につけようとせず、米倉の存在を疎ましく思うような素振りを見せ始めます。

純粋な恋心は、ただ利用されただけだったのか…。米倉が知ることになる、年下店長の残酷な本性と、夢見た恋の悲しい結末に胸が締め付けられます。

絶望の先に見えた小さな光

すべてを失い、絶望の淵に沈む米倉。しかし、物語はバッドエンドでは終わりません。失意の彼女に、思いがけない形で新たな出会いが訪れます。完全な救いではないものの、一筋の希望を感じさせるラストシーンは、読者の心に温かい余韻を残してくれます。

第3話「アンチ連絡網」ネタバレあらすじ

〜他人に個人情報おしえるなんて信じられなーい〜

個人情報を頑なに拒む新参者

とある住宅街に引っ越してきた久保田さん一家。地域の組長である新谷夫妻が挨拶に訪れ、災害時などの緊急連絡網のために電話番号を尋ねますが、久保田さんの奥さんは「個人情報なので」と頑なに教えることを拒否します。

彼女の過剰なまでの警戒心に、地域の住民たちは不信感を募らせ、久保田一家は次第に孤立していきます。

起きてしまった最悪の事態

そんなある日、地域を大雨が襲い、住民たちは公民館へ避難することに。しかし、連絡網にない久保田一家にだけ情報が伝わらず、さらに彼らの娘が一人で外に出たまま行方不明になってしまいます。

「だから言わんこっちゃない」「自己責任だ」と囁く住民たち。緊迫した状況の中、娘の安否は…？

誤解の先にある真実と絆

住民たちの不安と非難が頂点に達したとき、久保田さんの奥さんが個人情報をかたくなに守り続けていた、悲しい過去の「理由」が明らかになります。それは、単なるわがままや無神経さではなく、家族を守るための必死の選択でした。彼女の事情を知ったとき、住民たちの心に変化が生まれます。偏見が解け、人と人との繋がりを考えさせられるヒューマンドラマです。