壬氏が猫猫にプロポーズをします。台詞は「俺は、おまえを妻にする」。
「してください」でも「してほしい」でもなく「する」。断言です。これが壬氏のやり方で、読んでいて笑ってしまいました。ロマンティックなのかどうかよくわからないのですが、この人らしさは満点だと思います。
猫猫が医官見習いになる
皇帝・壬氏・玉葉后という三者の推薦によって、猫猫は医官見習いとして宮廷の医局に配属されます。三者同時推薦という異例の形で、本人の意向を聞かないまま話が進む。一巻から変わっていない流れです。
職場が変わると関わる問題も変わります。後宮での毒や奇病とは少し違う、医療現場に近い問題が出てくる。猫猫の知識が「医局」という場でどう機能するか、という七巻以降の軸がここで定まります。新しい同僚として、プライドが高い女医官・姚と、猫猫に懐く燕燕が登場します。この二人は後の巻でも重要になってくる人物です。
「妻にする」の意味
壬氏のプロポーズには、宣言の後に続きがあります。「必ず納得するだけの状況にしてやる、覚悟していろ。おまえの恐れているような状況には絶対にしない」という言葉が続く。
猫猫が壬氏の妻になることを避けていたのは、感情の問題だけではありません。身分の差、後宮での立場、自分の将来。合理的な懸念が複数ある。壬氏はその懸念を一つ一つ「全部解決する」と言っている。
ただし、猫猫は「言葉より結果を見る」人間です。宣言されただけでは動かない。避けているのが「感情が動いているから」なのか「本当に無関心だから」なのかも、この巻では判然としない。その判然としなさが続きを読ませる力になっています。
まとめ
小説版七巻のネタバレをまとめると、以下のとおりです。
- 猫猫が皇帝・壬氏・玉葉后の三者推薦で医官見習いになる
- 新しい同僚として姚と燕燕が登場する
- 砂欧の巫女にまつわる事件に巻き込まれる
- 壬氏が猫猫に「俺は、おまえを妻にする」と明確にプロポーズする
- 猫猫はすぐには受け入れないが、完全に無関心でもない様子が描かれる
「しつこい」を「一途」と呼ぶかどうかは人によりますが、この作品では壬氏のしつこさに説得力があります。プロポーズを「する」と断言できる人間が、くすぐりで気を引こうとしていた前巻と地続きなのが、なんとも言えない。
