薬屋のひとりごと小説版八巻のネタバレ。壬氏が、やりすぎた

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壬氏が自分の腹に焼き印を押します。

読んだとき「やりすぎだろ」と思いました。その後しばらくして「でもこの人ならやるな」とも思いました。この二つが同時に成立するのが壬氏というキャラクターで、八巻はその真骨頂です。

碁が宮廷で流行る

変人軍師・羅漢が碁の教本を大量に作り、宮廷で碁ブームが起きます。直接は語られませんが、羅漢が碁に執着するのは鳳仙との記憶があるからです。亡くなった人への思いが、文化を広めることへと形を変えた。そういう背景を読み取ると、羅漢が碁の教本を猫猫に押し付ける場面の意味が少し変わります。

壬氏もこのブームに乗り、羅漢のもとへ直接交渉に行きます。この二人が直接やり取りする場面は、それだけで読み応えがある。似ているようで全然違う二人です。

壬氏の焼き印

猫猫が壬氏のプロポーズをなかなか受け入れない理由の一つに、「壬氏の妻になると玉葉后のそばを離れなければならないかもしれない」という懸念がありました。壬氏はこれを解決しようと、自分の腹に玉葉后の焼き印を押します。「私は玉葉后の人間だ。だから猫猫も玉葉后のそばにいられる」という状況を、体を張って力技で作った。

賛否両論になった場面です。「かっこいい」と「やりすぎ」の間で読者の判断が割れた。猫猫のために自分を傷つける壬氏は確かに一途です。でも猫猫が望んだわけではない。壬氏の感情が猫猫の意志より先走っている、という見方もできます。

猫猫が「この○○趣味野郎!」と怒鳴る場面があります。猫猫が珍しく感情を表に出す瞬間で、それ自体が壬氏の行動への答えになっています。怒鳴れるということは、無関心ではないということです。

まとめ

小説版八巻のネタバレをまとめると、以下のとおりです。

  1. 羅漢の碁の教本が宮廷で流行し、壬氏が碁大会を企画する
  2. 砂欧の巫女毒殺騒ぎが発生し、猫猫が調査に関わる
  3. 壬氏が猫猫との問題を解決するため、玉葉后の焼き印を自分の腹に押す
  4. 猫猫が「この○○趣味野郎!」と怒鳴る(珍しく感情を露わにする)
  5. 二人の関係が新たな局面に入り、九巻へ続く

「言葉でだめなら行動で」という壬氏の一手が、正しいかどうかはともかく、この人が本気だという説得力だけは十分にあります。七巻でくすぐっていた人間が八巻で焼き印を押す。エスカレーションの方向がおかしい。