血の轍(押見修造)ネタバレ完全版 — 第1話〜最終話(結末)まで時系列まとめ

血の轍(押見修造)ネタバレ完全版 — 第1話〜最終話(結末)まで時系列まとめ 少年/青年漫画
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【注意】この記事は、押見修造先生の漫画『血の轍』の最終話・結末を含む重大なネタバレを解説しています。未読の方は、まず作品を読んでからご覧になることを強くおすすめします。

息子のすべてを支配したい母と、母から逃れられない息子。押見修造先生が描く『血の轍』は、読む者の心を深くえぐる、唯一無二の心理サスペンスです。2023年に堂々完結し、その衝撃的な結末は多くの読者の間で語り草となっています。

この記事では、第1話の始まりから最終話の結末まで、主人公・長部静一の壮絶な人生の軌跡を時系列で徹底解説します。「結局、物語はどう終わったの?」「あの事件の真相は?」そんな疑問にすべてお答えします。

物語の深淵に触れる前に、まずはご自身の目で確かめてみませんか?コミックシーモアなら、お得に『血の轍』の世界に浸ることができます。

『血の轍』とは?作品基本情報

『血の轍』は、『惡の華』や『ハピネス』で知られる鬼才・押見修造先生による作品です。母と息子の共依存と、そこから生まれる狂気を、息苦しいほどの筆致で描き切りました。

  • 作者: 押見修造
  • 連載誌: ビッグコミックスペリオール(小学館)
  • 連載期間: 2017年2月24日 〜 2023年9月8日
  • 単行本: 全17巻(完結)
  • 総話数: 全153話

物語を動かす主要登場人物

この物語は、登場人物たちの繊細で歪んだ関係性によって成り立っています。

長部 静一(おさべ せいいち)

本作の主人公。内向的で物静かな中学生。過保護な母・静子を「ママ」と呼び、深く依存していましたが、ある事件をきっかけにその関係が根底から揺らぎ始めます。

長部 静子(おさべ しずこ)

静一の母。愛情深い完璧な母親に見えますが、その内面には息子への異常なまでの執着と支配欲を隠しています。彼女の行動一つひとつが、静一の運命を狂わせていきます。

吹石 由衣子(ふきいし ゆいこ)

静一の同級生。明るく、物怖じしない性格で、静一が初めて心を惹かれる相手です。彼女の存在は、静一にとって外の世界への希望であり、同時に母との関係に亀裂を入れる引き金にもなります。

しげる

静一のいとこ。愛称は「しげちゃん」。彼が関わるある悲劇的な事件が、物語全体の大きな転換点となります。

【ネタバレ】『血の轍』第1話から最終話までのあらすじを時系列で解説

ここからは、物語の核心に触れるネタバレを含みます。静一と静子の関係がどのように始まり、どのように終わりを迎えたのか、その全貌を追っていきましょう。

序盤:平穏な日常に潜む狂気の芽

物語は、中学2年生の長部静一と、彼を溺愛する母・静子の穏やかな日常から始まります。静一にとって「ママ」は世界のすべて。静子の過保護な愛情に包まれ、彼は何の疑いもなく日々を過ごしていました。

しかし、その平穏は夏の日のハイキングで突如として崩壊します。いとこのしげるが崖から転落する事件が発生。その場にいた静一は、信じがたい光景を目撃します。それは、微笑みながら、しげるを崖から突き落とす母・静子の姿でした。

この瞬間から、静一の世界は静かに狂い始めます。母への信頼と恐怖の間で、彼の心は引き裂かれていくのです。

中盤:母・静子の支配と静一の葛藤

事件後、静子の異常性は加速します。彼女は事件の記憶を曖昧にし、すべてを静一のせいであるかのように振る舞い、彼を精神的に支配下に置こうとします。静一は罪悪感と混乱から母に逆らえず、警察の聴取に対しても嘘の証言をしてしまいます。

そんな中、静一にとって唯一の光となったのが、同級生の吹石さんでした。彼女との交流を通じて、静一は初めて「ママのいない世界」に触れ、自立への渇望を抱き始めます。しかし、その小さな希望さえも静子は見逃しません。静子は吹石さんとの関係に執拗に介入し、二人を引き裂こうとします。

母の呪縛から逃れたいと願う心と、母を裏切れないという依存心。静一は出口のない迷宮をさまよい続けます。

後半:逃れられない罪と罰

やがて事件の真相に捜査の手が及び、長部家は崩壊の一途をたどります。静子は自らの罪を認めず、静一にすべての責任をなすりつけようとさえします。追い詰められた静一は、ついに母と対峙することを決意。しかし、長年にわたる精神的な支配はあまりにも根深く、彼は何度も絶望の淵に立たされます。

物語は法廷へと舞台を移し、静一は自らの体験と母の罪を証言。その結果、彼は母から引き離され、児童相談所、そして少年院での生活を送ることになります。物理的に母から解放されたものの、彼の心に残された「血の轍」は消えることなく、深いトラウマとして刻み込まれました。

最終盤:長い道のりの果てに

歳月が流れ、静一は青年へと成長します。社会に戻った彼は、過去を背負いながらも、一人で静かに生きていこうとします。かつての同級生・吹石さんとの再会も果たしますが、彼の心は依然として過去に縛られたままでした。

そして物語は、ついに静一と年老いた静子との最後の対面の時を迎えます。長い年月を経て再会した母と息子。そこで交わされる言葉は、決して和解や救いといった単純なものではありませんでした。

最終話、静一が迎えた結末は、読者に強烈な余韻を残します。彼がたどり着いた場所は、幸福か、それとも虚無か。押見修造先生は明確な答えを示さず、ただ静かに彼のその後の人生の一片を描写して物語の幕を引きます。それは、呪縛からの完全な解放というよりも、傷を抱えたまま生きていくという、あまりにも現実的で切実な人生の続きを暗示しているのかもしれません。

『血の轍』の結末が示すテーマとは?【考察】

『血の轍』の結末は、いわゆる「毒親」問題を扱いつつも、それを超えた普遍的なテーマを投げかけています。

この物語の核心は、「親からの支配と愛情の境界線はどこにあるのか?」という問いです。静子が静一に向けた感情は、紛れもなく愛情から始まったものでしょう。しかし、それはいつしか歪んだ支配欲へと変貌し、息子の人生を蝕んでいきました。

最終的に静一が手に入れたのは、輝かしい未来やカタルシスではありません。それは、誰にも邪魔されず、一人で食事をするような、ささやかで静かな「日常」でした。この結末は、トラウマという「血の轍」を完全に消し去ることはできなくても、それと共に静かに生きていくことはできる、という厳しい現実と、そこにある種の救いを示唆しているのではないでしょうか。

読後、心にずっしりと重いものが残る。それこそが、押見修造作品の真骨頂であり、『血の轍』が多くの読者を惹きつけてやまない理由なのです。

この壮絶な物語のすべてを、あなたの目で確かめてください。

文字だけでは伝わらない、息苦しいほどの緊張感と、キャラクターたちの表情。ぜひ原作で体験してください。

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『血の轍』に関するQ&A

最後に、『血の轍』についてよくある質問をまとめました。

全何巻で完結した?

『血の轍』は全17巻で完結しています。最終17巻は2023年9月28日に発売されました。

総話数は?

単行本および電子配信サイトでは全153話としてまとめられています。

作品のテーマを一言で言うと?

「毒親と息子の共依存」「精神的支配からの解放」「罪と罰」などが挙げられます。読む人によって様々な解釈ができる、非常に重層的な物語です。

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