【ご注意】この記事には、漫画『屍介護』の重大なネタバレが含まれています。結末を知りたくない方はご注意ください。
介護という身近なテーマに、得体の知れない「鬼」の存在を絡めた異色のホラーサスペンス『屍介護』。ページをめくる手が止まらない、その圧倒的な恐怖と謎に満ちた物語は、多くの読者を虜にしています。
「主人公はどうなってしまうの？」「あの不気味な鬼の正体は何？」
そんな疑問を持つあなたのために、この記事では漫画『屍介護』の第1話から最新話までのあらすじ、そして原作小説に基づいた衝撃の結末までを徹底的にネタバレ解説します。物語の核心に触れながら、作品の持つ深いテーマにも迫っていきましょう。
『屍介護』の作品情報
まずは『屍介護』の基本的な情報をおさらいしておきましょう。原作はWeb小説投稿サイト「カクヨム」で連載され、その人気からコミカライズされた作品です。
- 原作：沖田雫
- 漫画：外本ケンセイ
- 出版社：KADOKAWA
- 掲載誌：ComicWalker
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主要な登場人物
物語を深く理解するために、主要な登場人物を押さえておきましょう。
- 熊川（くまがわ）：本作の主人公。介護士として働く真面目な青年。祖母の介護を通じて、言い知れぬ恐怖に巻き込まれていく。
- 妃倭子（ひわこ）：熊川の祖母。認知症を患っており、時折、熊川が知らない「何か」の存在を口にする。物語の鍵を握る重要人物。
- 鬼：熊川の前に現れる謎の存在。老婆のような姿をしており、妃倭子の体を蝕んでいるように見える。その目的や正体は一切不明。
【ネタバレ】第1話から最新話までのあらすじ
ここからは、漫画『屍介護』の各話のあらすじを時系列で解説していきます。物語がどのように展開し、謎が深まっていくのかを追っていきましょう。
第1話：日常に潜む異変の始まり
介護士として働く熊川は、認知症の祖母・妃倭子の介護に追われる日々を送っていました。ある日、妃倭子の体に奇妙な痣を発見します。それはまるで、何者かに強く掴まれたような痕でした。さらに妃倭子は「鬼が来る」「鬼が私を喰う」と怯え始めます。当初は認知症による妄言だと考えていた熊川ですが、彼の周囲で次々と不可解な現象が起こり始めます。そしてついに、熊川は祖母の部屋で、老婆の姿をしたおぞましい「鬼」を目撃してしまうのです。
第2話以降：深まる謎と鬼の正体
鬼の存在を確信した熊川は、祖母を救うために奔走します。しかし、鬼は熊川にしか見えず、誰にも信じてもらえません。それどころか、鬼の呪いは熊川自身にも及び始め、彼の精神と肉体を蝕んでいきます。鬼はなぜ妃倭子に取り憑いているのか？その目的は何なのか？熊川は、妃倭子の過去や、一族にまつわる古い因習を調べるうちに、この恐怖が単なる怪奇現象ではないことに気づき始めます。物語が進むにつれて、ただのホラーだと思っていた物語は、家族の愛憎や介護問題といった、より根深く、現実的なテーマへと切り込んでいきます。
最新話の展開：核心に迫る新たな謎
最新話では、ついに鬼の正体に繋がる重要な手がかりが示唆されます。しかし、その事実はさらなる混乱と恐怖を熊川にもたらすことに…。物語はクライマックスに向けて一気に加速し、読者の予想を裏切る展開が待ち受けています。果たして熊川は、祖母を、そして自分自身を救うことができるのでしょうか。この先の息を呑む展開は、ぜひご自身の目でお確かめください。
【原作小説版】衝撃の結末をネタバレ解説
※ここからは、原作小説の結末に関する完全なネタバレです。漫画版も同様の展開になる可能性があるため、ご注意ください。
完結済みの原作小説では、全ての謎が明かされ、衝撃的な結末が描かれています。
結論から言うと、「鬼」の正体は、妃倭子の母親、つまり熊川の曽祖母の強い残留思念でした。
かつて妃倭子の母親は、我が子である妃倭子を異常なまでに溺愛していました。その愛は歪んだ執着へと変わり、妃倭子が自分から離れていくことを許せませんでした。彼女は死後もなお、その執着から解放されず、怨念となってこの世に留まり、「鬼」と化してしまったのです。
鬼が妃倭子の体を蝕んでいたのは、憎しみからではなく、「自分の元へ連れ戻したい」という歪んだ愛情表現でした。そして、孫である熊川を襲ったのも、愛する妃倭子を奪おうとする邪魔者だと認識したためです。
最終的に熊川は、一族の過去と向き合い、曽祖母の悲しい執着を理解します。そして、命がけの儀式によって鬼（曽祖母の怨念）を鎮め、妃倭子を解放することに成功します。しかし、その代償はあまりにも大きく、熊川自身も深い傷を負うことになりました。物語は、介護という行為が持つ愛と狂気、そして家族の絆とは何かを問いかける、切なくも恐ろしい結末を迎えるのです。
『屍介護』の考察：ジガバチの比喩が示すもの
作中で繰り返し登場する「ジガバチ」は、『屍介護』のテーマを象徴する重要なメタファーです。
ジガバチは、青虫などの獲物を麻痺させて巣に運び、そこに卵を産み付けます。孵化した幼虫は、生きたままの獲物を食べて成長します。この習性が、鬼が妃倭子を生かしながらその生気を吸い尽くしていく様と重なります。
これは、「母性」や「愛情」が、時に相手を支配し、その自由を奪う「毒」にもなり得るという、本作の根底にあるテーマを暗示していると言えるでしょう。愛するがゆえに相手を縛り付けてしまう…その恐ろしさが、ジガバチの比喩を通じて巧みに描かれています。
Q&A｜『屍介護』のよくある質問
ここでは、読者からよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 妃倭子は最後、どうなるの？
A. 原作小説では、熊川の尽力によって鬼から解放され、安らかな最期を迎えます。長年の呪縛から解き放たれ、穏やかな表情で眠りにつきました。
Q. 漫画と原作小説で違いはある？
A. 基本的なストーリーラインは原作に沿っていますが、漫画版ではキャラクターの心理描写がより深く掘り下げられたり、ホラー演出が視覚的に強化されたりしています。原作を読んだ方でも、新たな恐怖と発見があるはずです。
『屍介護』のネタバレまとめ｜続きを読むならコミックシーモアがおすすめ！
この記事では、漫画『屍介護』のあらすじから原作の結末、そして深い考察までを解説しました。
日常に潜む静かな狂気と、先の読めない展開が魅力の『屍介護』。ネタバレを読んで興味が湧いた方は、ぜひ実際に漫画を読んで、その世界観に浸ってみてください。文字だけでは伝わらない、外本ケンセイ先生の描く圧倒的な画力が、恐怖を何倍にも増幅させてくれます。
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