日高ショーコ先生が描く、明治末期の呉服店を舞台にした壮大な人間ドラマ『日に流れて橋に行く』。その緻密なストーリーと魅力的な登場人物たちから目が離せません。
この記事では、『日に流れて橋に行く』の第1話から最新刊（2025年10月現在、11巻まで配信中）までのあらすじを、結末のヒントまで含めて徹底的にネタバレ解説します。
「どんな物語なの？」「登場人物の関係が知りたい」「最新刊までの展開をまとめて読みたい」という方は、ぜひ最後までお付き合いください。
【ご注意】
この記事は、物語の核心に触れるネタバレを全面的に含みます。未読の方や、ご自身で物語を楽しみたい方は、先に作品を読むことを強くおすすめします。今すぐ物語の世界に飛び込みたい方は、コミックシーモアで無料試し読みができます！
『日に流れて橋に行く』の作品概要
まずは、本作の基本情報をおさらいしましょう。
- 作者：日高ショーコ
- 掲載誌：Cookie（集英社）
- ジャンル：女性マンガ、人間ドラマ
- 配信状況：2025年10月現在、電子書籍で11巻まで配信中
繊細な筆致で知られる日高ショーコ先生が、時代の大きなうねりの中で生きる人々の情熱、葛藤、そして絆を丁寧に描き出す名作です。
物語を彩る主要な登場人物
本作の魅力は、何と言っても個性豊かな登場人物たち。ここでは物語の中心となる3人を紹介します。
- 星乃 虎三郎（ほしの こさぶろう）
本作の主人公。老舗呉服店「三つ星」の三男。英国留学で得た新しい知識と商才で、傾きかけた店の再建に情熱を燃やします。しかし、その革新的な考えは、旧態依然とした店の方針と衝突することも少なくありません。 - 鷹頭 玲司（たかとう れいじ）
虎三郎の前に現れた謎の男。卓越した手腕で虎三郎を助け、三つ星の再建を後押ししますが、その真の目的は謎に包まれています。彼の存在が物語に大きなサスペンスをもたらします。 - 卯ノ原 時子（うのはら ときこ）
三つ星初の女性店員。働く女性がまだ珍しい時代に、自らの道を切り開こうと奮闘します。芯の強さとひたむきさで、虎三郎や店の人間たちに影響を与えていく重要なキャラクターです。
物語の舞台とテーマ：明治末期、呉服店から百貨店へ
物語の舞台は、明治時代の終わり。日本が西洋文化を取り入れ、急速に近代化していく激動の時代です。
江戸時代から続く老舗呉服店「三つ星」は、百貨店という新しい業態の台頭により、時代の波に飲まれようとしていました。本作は、そんな「伝統と革新の狭間でどう生き残るか」という経営再建の物語であると同時に、変化の時代を生きる人々の「生き方」そのものを問う重厚な人間ドラマでもあります。
【全巻ネタバレ】日に流れて橋に行くのあらすじを時系列で解説
ここからは、第1巻から最新11巻までのストーリーを、各巻の見どころとともに詳しく解説していきます。
第1巻：帰国した改革者と謎の支援者
物語は、英国留学を終えた三つ星の三男・星乃虎三郎が帰国するところから始まります。傾いた家業を立て直そうと意気込む虎三郎ですが、店の番頭たちからは冷遇されてしまいます。そんな中、彼の前に謎の男・鷹頭が現れ、三つ星再建のための協力を申し出ます。さらに、初の女性店員として時子が採用され、物語の主要人物が出揃います。
第2巻：動き出す再建計画
虎三郎と鷹頭は、日本橋の開橋式を好機と捉え、店の再建策を本格化させます。鷹頭の جريئةな采配と虎三郎のアイデアが少しずつ実を結び始め、店内に変化の兆しが見え始めます。一方、時子は店での自分の立場に悩みながらも、初めての仕事で重要な出会いを果たし、新たな可能性の扉を開きます。
第3巻：開橋式の成功と新たな波紋
日本橋開橋式当日、虎三郎たちの仕掛けた「番傘の貸し出し」サービスが大成功を収め、三つ星は世間の注目を集めます。さらに、流行作家・白石辰春が時子に興味を持ち、彼女をモデルにした小説を発表したことで店の評判はさらに高まります。しかし、その名声は時子への嫉妬や批判という新たな火種を生むことにもなりました。
第4巻：改革の光と影
三つ星の改装や新しい接客方針が功を奏し、店の経営は軌道に乗り始めます。しかしその裏で、鷹頭が何を考えているのか、彼の真の目的が少しずつ垣間見え始めます。主要人物たちの過去や秘めた想いが断片的に描かれ、物語に深みと謎が加わっていきます。
第5巻：深まる人間ドラマ
店の再建だけでなく、登場人物一人ひとりの内面が深く掘り下げられます。鷹頭や大番頭といった脇役たちの過去や立場が明らかになり、彼らがなぜ今の選択をしているのかが見えてきます。三つ星を取り巻く人間関係の複雑さが、物語をより一層面白くしていきます。
第6巻：百貨店との激しい攻防
ライバルである大手百貨店「日越」との競争が激化。圧倒的な資本力を持つ相手に対し、虎三郎たちは知恵と工夫で対抗していきます。店の評判が上がる一方で、外部からの圧力や妨害も強まり、物語は新たな緊張感を帯びていきます。
第7巻：新装開店と揺れる心
三つ星は社運を賭けた大改装と新装開店に向けて動き出します。経営者として成長していく虎三郎の姿が頼もしく描かれる一方、登場人物たちの感情は複雑に交錯します。時子を取り巻く人間関係、虎三郎と家族の確執、そして鷹頭の立ち位置。それぞれの想いが物語を大きく揺さぶります。
第8巻：成功の裏に潜む新たな試練
新装開店は大成功を収め、三つ星はかつての賑わいを取り戻します。しかし、成功は新たな試練の始まりでもありました。敵対勢力からの反撃、店内の不協和音、そして虎三郎に持ちかけられる有力者からの縁談話。店の外からも内からも、大きな圧力が彼らに迫ります。
第9巻：明かされる過去の因縁
物語の視点は過去へと移り、三つ星が傾いた原因、そして登場人物たちの間に横たわる深い因縁が明らかになります。先代当主である父・存寅の想い、虎三郎との確執の真相が描かれ、現在の状況がいかにして生まれたのか、その根源が解き明かされていきます。
第10巻：集約する伏線とそれぞれの選択
これまで散りばめられてきた伏線が、少しずつ回収されていきます。鷹頭の真意、虎三郎が下すべき決断、そして時子が選ぶ道。物語はクライマックスに向けて大きく動き出し、店の運命だけでなく、登場人物それぞれの「生き方」が問われる展開となります。
第11巻（最新刊）：年の瀬の危機と迫る黒い影
明治44年の年末。華族令嬢との縁談を断った虎三郎は、その選択がもたらす重大な結果に直面します。多忙な年の瀬に、三つ星は次々と難題に見舞われます。さらに、敵対勢力である鳩成の企みが静かに進行し、三つ星に最大の危機が訪れようとしていました。物語は大きな転換点を迎え、息をのむ展開が続きます。
最終回の結末はどうなる？今後の展開を考察
2025年10月現在、『日に流れて橋に行く』はまだ完結していません。最新11巻では、三つ星が年末に最大の危機を迎えるという緊迫した状況で幕を閉じました。
今後の展開で鍵を握るのは、以下の3つのポイントではないでしょうか。
- 鷹頭の真の目的：彼は最終的に三つ星の味方なのか、それとも…。彼の行動が物語の結末を大きく左右することは間違いありません。
- 虎三郎と時子の関係：仕事上のパートナーとして信頼を深めてきた二人。時代の制約の中で、彼らの関係はどのような形に収まるのでしょうか。
- 三つ星の未来：呉服店として伝統を守るのか、百貨店として新たな道を進むのか。虎三郎が下す最後の決断から目が離せません。
鳩成の企みを乗り越え、虎三郎たちは三つ星の未来を、そして自分たちの未来を掴むことができるのか。壮大な物語の結末を見届けるのが今から楽しみでなりません。
『日に流れて橋に行く』に関するよくある質問
Q. 漫画は何巻まで出ていますか？
A. 2025年10月現在、電子書籍では11巻まで配信されています。11巻は2025年5月23日に配信された最新刊です。
Q. すでに完結していますか？
A. いいえ、まだ完結しておらず、連載は続いています。最新情報は集英社の「Cookie」公式サイトなどでご確認ください。
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