【ネタバレ注意】この記事では、漫画『ゆりあ先生の赤い糸』の第1話から最終話(完結)までの重大な展開や結末を含む、網羅的なネタバレを解説しています。まだ読み終えていない方や、ネタバレを見ずに楽しみたい方は、ここでページを閉じてくださいね。
50歳の主人公・ゆりあが、突然倒れた夫の介護をきっかけに、夫の愛人たちと奇妙な共同生活を送ることになる…という衝撃的な展開で話題の『ゆりあ先生の赤い糸』。
2023年にはドラマ化もされ、その先の展開や原作の結末が気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、原作漫画の第1話から最終11巻までのあらすじと結末を、時系列に沿って詳しくネタバレ解説していきます。
『ゆりあ先生の赤い糸』の作品概要
まずは、本作の基本情報をおさらいしておきましょう。
作者:入江喜和
連載誌:BE・LOVE(講談社)
連載期間:2018年〜2022年
単行本:全11巻(完結)
受賞歴:第26回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」、第47回講談社漫画賞「総合部門」など
数々の漫画賞を受賞していることからも、そのクオリティの高さがうかがえます。単なる不倫や介護の話にとどまらない、人間の強さや優しさ、新しい家族の形を描いた傑作です。
主な登場人物と関係性
物語を理解するために、主要な登場人物の関係を押さえておきましょう。複雑に絡み合う人間模様が本作の魅力です。
- 伊沢 ゆりあ:本作の主人公。50歳。自宅で刺繍教室を開く、穏やかで心優しい女性。
- 伊沢 吾良(ごろう):ゆりあの夫。売れない小説家。くも膜下出血で倒れ、意識不明の要介護状態に。
- 箭内 稟久(やない りく):吾良が倒れたホテルに一緒にいた謎の美青年。「吾良の恋人」を名乗ります。
- 小山田 みちる:吾良の長年の愛人。2人の娘がおり、シングルマザーとして生活に困窮しています。
- 伴 優弥(ばん ゆうや):通称「伴ちゃん」。ゆりあが家の修繕を頼んだ便利屋の青年。ゆりあの新たな恋の相手となります。
第1話〜最終話までの詳しいあらすじ(ネタバレ)
ここからは、物語の核心に触れるネタバレ解説です。単行本全11巻の流れを「序盤」「中盤」「終盤」に分けてご紹介します。
序盤:突然の不幸と「愛人」たちの出現
物語は、主人公・ゆりあの夫・吾良がホテルで倒れたという一本の電話から始まります。病院に駆けつけたゆりあを待っていたのは、昏睡状態の夫と、その傍らにいた美青年・箭内リクでした。
リクは臆することなく「僕、ゴロさん(吾良)の恋人です」と告白。さらに、吾良にはリクだけでなく、2人の娘を持つ長年の愛人・小山田みちるの存在も発覚します。
悲しみと怒りに打ちひしがれるゆりあでしたが、夫の介護という現実、そして行き場のないリクとみちる親子を前に、驚きの決断をします。
「みんなでこの家で暮らしましょう。そして、みんなで吾良さんを介護しましょう」
こうして、50歳の妻と、夫の「彼氏」、夫の「彼女とその子供たち」という、常識では考えられない奇妙な共同生活がスタートするのでした。
中盤:芽生える新たな恋と深まる家族の絆
カオスな共同生活が始まる中、ゆりあは家の修繕をきっかけに便利屋の「伴ちゃん」と出会います。誠実で優しい伴ちゃんに、ゆりあは少しずつ惹かれていきます。夫が倒れてから「女」であることを忘れていたゆりあに、久しぶりにときめきが訪れます。
しかし、事態は複雑です。家には介護が必要な夫と、その愛人たちがいる。そんな状況で新しい恋に踏み出すことに、ゆりあは罪悪感と戸惑いを覚えます。一方、同居人たちもそれぞれに問題を抱え、ぶつかり合いながらも、次第に不思議な連帯感が生まれていきます。
特に、最初はゆりあを敵視していたリクが、彼女の底知れない優しさと強さに触れ、心を開いていく様子は本作の見どころの一つです。血の繋がりを超えた「家族」の形が、少しずつ築かれていくのです。
終盤〜最終話:ゆりあを襲う試練と「赤い糸」の行方
伴ちゃんとの恋が進展し、プロポーズまでされるゆりあ。しかし、幸せの絶頂で彼女を襲ったのは「乳がん」の告知でした。自分の病、夫の介護、そして愛する人との未来…あまりにも過酷な現実に、ゆりあは大きな決断を迫られます。
彼女は、自分の運命と向き合い、これまで築き上げてきた大切な人たちとの関係を見つめ直します。吾良、リク、みちる親子、そして伴ちゃん。それぞれが自分の人生を歩むために、別れと再生の時が訪れます。
最終話、ゆりあが見つけた「運命の赤い糸」の本当の意味とは何だったのか。彼女が最後に選んだ生き方、そして彼女を取り巻く人々がたどり着いた未来とは―。
具体的な結末に触れるのは控えますが、涙と笑い、そして温かい希望に満ちたフィナーレが待っています。全てのしがらみを乗り越えたゆりあが手にした幸せの形は、きっと多くの読者の心を揺さぶるはずです。
この感動の結末は、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
原作でのおさえておきたい伏線・見どころ
『ゆりあ先生の赤い糸』は、ただストーリーを追うだけでなく、散りばめられた伏線や登場人物の心理描写に注目すると、より深く楽しめます。
- ゆりあの「強さ」の源泉:なぜ彼女はこれほどまでに強く、優しくいられるのか。彼女の過去や母親との関係性が、物語の随所で描かれます。
- リクの本当の想い:吾良への愛を語るリクですが、その裏には複雑な家庭環境と孤独が隠されています。ゆりあと出会い、彼がどう変化していくのかが見どころです。
- 伴ちゃんとの恋のリアル:50代の恋愛ならではの喜びや葛藤が、非常にリアルに描かれています。甘いだけではない、大人の恋の行方に注目です。
読み返すたびに新しい発見がある、非常に奥深い作品です。
ドラマ化(2023)との違い・注目点
2023年にテレビ朝日系列で放送されたドラマ版は、菅野美穂さんが主演を務め、大きな話題となりました。
ドラマは原作のストーリーラインを大切にしながらも、映像ならではの演出や、一部のキャラクター設定にオリジナルの要素が加えられています。
原作ファンの方:キャラクターの心情がより丁寧に、時間をかけて描かれているため、ドラマで省略されたエピソードや心の機微を深く味わえます。
ドラマから入った方:原作を読むことで、物語の背景や結末への流れをより詳細に理解できます。特に、最終的な「家族」の形については、原作でじっくりと確かめてほしいポイントです。
『ゆりあ先生の赤い糸』はどこで読める?
『ゆりあ先生の赤い糸』は、大手電子書籍ストア「コミックシーモア」で全巻読むことができます。完結済みなので、一気読みにも最適です!
コミックシーモアでは、お得なクーポンやキャンペーンが頻繁に実施されているため、賢く利用すれば定価よりも安く購入できるチャンスがあります。
▼じっくりまとめて読みたい方は単行本版(全11巻)がおすすめ!
▼スキマ時間に少しずつ読みたい方は分冊版(全63話)も!
よくある質問
- Q. 漫画は全部で何巻まで出ていますか?
- A. 単行本は全11巻、分冊版は全63話で、すでに完結しています。
- Q. 最終的にゆりあは誰と結ばれるのですか?
- A. ゆりあは伴ちゃんとの恋を経験しますが、最終的には特定の誰かと結ばれるという単純な結末ではありません。彼女が選び取った「新しい家族の形」と「自分の生き方」が感動的に描かれています。ぜひ原作でその答えを見届けてください。
まとめ:人生の困難に立ち向かう全ての人へ贈る物語
『ゆりあ先生の赤い糸』は、介護、不倫、恋愛、病気といった重いテーマを扱いながらも、入江喜和先生ならではのユーモアと温かい眼差しで、決して暗いだけの物語にはなっていません。
主人公ゆりあの、どんな困難にもしなやかに立ち向かう姿は、私たちに「人生はいつでも再スタートできる」という勇気を与えてくれます。
ネタバレを読んでも、実際に漫画を読むとその感動は格別です。登場人物たちの細やかな感情の動きや、心に響くセリフの数々を、ぜひコミックシーモアで体験してみてください。


