「退屈しない日常」を求めた少女が、やがて国を揺るがす存在へ――。原作・七沢またり先生、作画・堤りん先生による『みつばものがたり』は、その予測不能な展開とダークな世界観で多くの読者を惹きつけています。
この記事では、『みつばものがたり』の第1巻から最終巻となる第5巻までのあらすじと結末を、ネタバレありで徹底解説します。
「どんな物語なの?」「結末が気になるけど、読む前に流れを知っておきたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。この記事を読めば、ミツバが歩んだ壮絶な物語の全貌がわかります。
『みつばものがたり』の作品概要
まずは『みつばものがたり』の基本的な情報と、現在の配信状況についてご紹介します。
- 原作: 七沢またり
- キャラクター原案: EURA
- 作画: 堤りん
- ジャンル: 少年マンガ、ファンタジー
- 配信状況: 全5巻で完結済み(2025年11月現在)
本作は、異世界の記憶と強力な「呪い」を持つ少女ミツバが主人公のダークファンタジー。コミカライズ版は全5巻で物語が完結しており、一気に最終話まで読み進めることができます。
【巻別】みつばものがたり 全巻のネタバレあらすじ
ここからは、各巻のネタバレを含むあらすじを詳しく解説していきます。物語の核心に触れる内容となりますので、ご注意ください。
第1巻:呪われた少女の覚醒と士官学校
長い眠りから目覚めた少女、ミツバ。彼女は異世界の記憶と共に、向けられた悪意を増幅して返す「呪い」を宿していました。継母に疎まれ、厄介払いとして全寮制の士官学校へ入学させられます。
しかし、ミツバにとってその環境は退屈ではありませんでした。貴族の子息令嬢が集う学校で、彼女はクローネやサンドラといった個性的な友人たちと出会います。周囲から恐れられながらも、ミツバは独自の価値観で淡々と、しかし刺激的な日常を送り始めるのでした。物語のすべての始まりが、この第1巻に詰まっています。
第2巻:王都の闇と呪いの暴走
士官学校を卒業したミツバは、王都の治安維持局に配属されます。そこで彼女が目の当たりにしたのは、貧困や格差が渦巻く王都の暗部と、狂信的な緑化教徒によるテロでした。
ある村での任務中、薬物で暴徒化した信者たちに囲まれたミツバの部隊は窮地に陥ります。仲間を守るため、ミツバは自らの「呪い」を解放。その力は凄まจじく、敵はおろか村そのものを壊滅させてしまいます。彼女の持つ力の異常性と、悪意に対しては一切の容赦をしない残虐性が初めて明確になる、衝撃的な巻です。
第3巻:狂気の加速と戦争の足音
治安維持局での働きぶり(?)から、ミツバは処刑器具の改良を任されます。彼女は「より効率的に、苦痛なく」という名目で、恐ろしいほどの精度を持つギロチンを開発。その狂気は周囲を戦慄させます。
時を同じくして、隣国プルメニアとの関係が悪化し、ついに戦争が勃発。ミツバたち士官候補生も前線へと送られます。戦場という最高の舞台を得たミツバの「呪い」は、敵兵を次々と薙ぎ払い、戦況を大きく左右するほどの力を発揮。彼女の存在は、軍事的にも政治的にも無視できないものへと変わっていきます。
第4巻:政界進出と革命の胎動
戦功を認められたミツバは、王妃の後ろ盾を得て貴族の姓を取り戻し、ついには上院議員の座に就きます。彼女は自らの派閥「ミツバ派」を立ち上げ、その圧倒的な呪いの力とカリスマで、腐敗した貴族たちを恐怖で支配し始めました。
一方で、士官学校時代の友人サンドラは、王政を打倒し共和制を目指す「共和派」の中心人物として活動。かつての友人たちは、今や政治的な敵対関係となります。ミツバが巻き起こす混沌の中、ついに革命の火蓋が切って落とされるのでした。
第5巻(最終巻):国家の頂点と物語の結末
サンドラたちが起こした革命は、皮肉にもミツバによって乗っ取られます。彼女は圧倒的な支持(あるいは恐怖)のもと、新たに樹立されたローゼリア共和国の初代大統領に就任。ついに国家の頂点に君臨します。
ミツバの呪いは国境を越え、敵対する帝国にまで影響を及ぼし始めます。世界が彼女を中心に回り始める中、ミツバはふと、自分が本当に望んでいたものは何だったのかに思いを馳せます。権力の頂点で彼女が見つけた「本当の夢」とは…?
物語はここで一つの結末を迎えます。ミツバがたどり着いた答え、そして彼女が作り変えた世界の行く末は、ぜひご自身の目でお確かめください。衝撃的でありながら、どこか物悲しい余韻を残すラストシーンは必見です。
『みつばものがたり』の主要キャラクター
物語を彩る魅力的なキャラクターたちを簡単にご紹介します。
- ミツバ: 本作の主人公。異世界の記憶と、悪意を跳ね返す「呪い」を持つ少女。常に「退屈しないこと」を求め、その行動原理は常人には理解不能。無邪気さと冷徹な残虐性を併せ持つ、唯一無二のダークヒロインです。
- クローネ: 士官学校時代のミツバの友人。ミツバの異常性を理解しつつも、彼女に惹かれ行動を共にする数少ない人物。
- サンドラ: ミツバのもう一人の友人。正義感が強く、後に腐敗した王政を打倒するために共和派の中心人物となります。ミツバとは異なる形で国を変えようとし、やがて対立します。
終盤のテーマとメッセージ考察
『みつばものがたり』は、単なる復讐劇や成り上がり物語ではありません。物語の根底には「個人の純粋な欲望が、社会や国家をいかに変容させるか」という壮大なテーマが流れています。
ミツバは世界征服や正義の実現などには一切興味がありません。彼女の願いは、ただ「退屈しない日常」を送ること。しかし、その純粋すぎる欲望が結果的に戦争を誘発し、革命を乗っ取り、国家の形すら変えてしまいます。
彼女の行動は善でも悪でもなく、ただ彼女自身の価値観に基づいています。だからこそ、読者は既存の倫理観を揺さぶられ、物語の結末に様々な解釈を見出すことができるのです。
『みつばものがたり』はこんな人におすすめ!
ネタバレを読んで興味が湧いた方へ。本作は特に以下のような方におすすめです。
- 常識が通用しない、強烈な個性を持つ主人公が好き
- ダークファンタジーやピカレスクロマン(悪漢小説)が好き
- 甘いだけの物語ではなく、少しビターで考えさせられる話が読みたい
- 政治や戦争をテーマにした壮大な物語に惹かれる
一つでも当てはまるなら、きっと『みつばものがたり』の世界に夢中になるはずです。
よくある質問
最後に、『みつばものがたり』に関するよくある質問にお答えします。
Q. 漫画は完結してる?原作の続きは?
A. 堤りん先生によるコミカライズ版は、全5巻で完結しています。原作は小説投稿サイトで連載されているウェブ小説ですが、漫画版は一区切りとなる結末まで描かれていますので、この5巻で物語として楽しむことができます。
Q. 残酷な描写はありますか?
A. はい、あります。戦闘シーンや処刑の描写など、ダークファンタジーらしい少し過激なシーンが含まれます。苦手な方は、まずは無料の試し読みで雰囲気を確認することをおすすめします。
まとめ:予測不能なダークファンタジーの傑作を読もう!
この記事では、『みつばものがたり』の1巻から最終5巻までのネタバレあらすじと結末について解説しました。
呪われた少女ミツバが、自らの欲望のままに突き進んだ結果、国家の頂点にまで上り詰める壮大な物語。その結末は、きっとあなたの心に強い印象を残すでしょう。
ネタバレを読んで少しでも「面白そう!」と感じたなら、ぜひコミックシーモアで作品を手に取ってみてください。ミツバの視点で描かれる世界の歪みと、彼女が巻き起こす混沌の渦を、あなた自身で体験してみませんか?


