【ネタバレ注意】この記事では、琴音らんまる先生が描くコミカライズ版『君の名は。』の結末を含む全話のあらすじを徹底解説します。映画版との違いにも触れるため、未読の方はご注意ください。
先に結末を知りたい方へ一言でまとめると、「時空を超えた二人は、多くの困難と忘却の果てに、奇跡の再会を果たします」。この記事を読めば、漫画版ならではの感動の深さを知り、きっとページをめくりたくなるはずです。
この記事の要点 — 結末の一文要約(ネタバレあり)
コミカライズ版『君の名は。』の物語は、東京に暮らす男子高校生・瀧と、田舎町に住む女子高校生・三葉の身体が入れ替わる不思議な現象から始まります。二人は戸惑いながらも交流を深めますが、その入れ替わりには「3年」という時間のズレがあることが判明。三葉が住む町が彗星の落下によって消滅する運命にあると知った瀧は、彼女と町を救うために奔走します。記憶が薄れていく中で互いを必死に探し続け、物語の最後、ついに二人は東京の階段で再会し、「君の名前は?」と問いかけるのです。
ネタバレ注意と読む前の注意点
本記事は、コミカライズ版『君の名は。』の第一話から最終話までの詳細なストーリー、結末について言及しています。映画は観たけれど漫画は未読の方、これから漫画を読もうか迷っている方向けの内容です。
まっさらな状態で作品を楽しみたい方は、まずコミックシーモアで試し読みをすることをおすすめします。
コミックの基本情報(作画・出版社・配信状況)
まずは、本作の基本情報をおさらいしましょう。新海誠監督による原作の感動を、美麗な作画でコミカライズした作品です。
- 原作: 新海誠
- 作画: 琴音らんまる
- 出版社: KADOKAWA
- 掲載誌: 月刊コミックアライブ
- ジャンル: 少年マンガ、恋愛、SF
作画を担当する琴音らんまる先生の繊細な筆致が、瀧と三葉の揺れ動く心情や、糸守町の美しい風景を見事に描き出しています。
漫画版は何話まで配信されている?
2025年11月現在、コミカライズ版『君の名は。』は全12話(単行本では全3巻)で完結しており、電子書籍サイト「コミックシーモア」では全話が配信中です。
分冊版(タテスク版)で少しずつ読み進めることも、単行本で一気に物語の世界に浸ることも可能です。まずは無料の試し読みから、漫画版ならではの魅力を体験してみてください。
第一話〜最終話までの詳細ネタバレ
ここからは、コミカライズ版『君の名は。』のストーリーを各話ごとに詳しく解説していきます。漫画ならではの描写や、映画との違いにも注目してみてください。
第1話:それは、まるで夢の景色のように
物語は、山深い田舎町「糸守町」に暮らす女子高生・宮水三葉と、東京の都心で暮らす男子高生・立花瀧、二人の視点から始まります。ある朝、三葉は見慣れない東京の部屋で目を覚まし、自分が瀧という男の子になっていることに気づきます。一方の瀧も、鏡に映る女子高生の姿に絶叫。互いに「奇妙な夢」だと思いながらも、周囲の反応やスマホに残されたメモから、それが現実だと知ります。漫画では、入れ替わった二人の戸惑いやパニックが、コミカルかつ丁寧に描かれており、読者はすぐにこの不思議な現象に引き込まれます。
第2話:入れ替わり生活のルール
断続的に起こる入れ替わりに、二人は次第に順応していきます。スマホの日記を通じてコミュニケーションを取り、「相手の人生を壊さない」ためのルールを決め、奇妙な共同生活をスタートさせます。三葉(in瀧)は、持ち前の女子力で瀧のバイト先の先輩・奥寺との関係を進展させ、瀧(in三葉)は、不器用ながらも三葉の人間関係を少しだけ変えていきます。漫画では、入れ替わり中の二人の表情や心情がコマ割りで豊かに表現され、映画ではテンポよく進んだ日常風景がより深く味わえます。
第3話:突然の断絶と、消えない違和感
順調に続いていた入れ替わりは、ある日を境にぷっつりと途絶えます。瀧は何度も三葉に電話をかけようとしますが、なぜか繋がることはありません。奥寺先輩とのデート中も、心は上の空。彼は、三葉が暮らす糸守町の風景を記憶だけを頼りにスケッチし、彼女を探すことを決意します。この頃から瀧は、三葉との記憶の中に存在する「時間のズレ」という決定的な違和感に気づき始めていました。
第4話:糸守町、3年前の真実
瀧は友人の司と奥寺先輩と共に、スケッチを頼りに糸守町を探す旅に出ます。しかし、ようやく辿り着いた場所で彼が目の当たりにしたのは、衝撃の事実でした。糸守町は、3年前にティアマト彗星の破片が落下し、住民500人以上が犠牲になった消滅した町だったのです。三葉の名前は、犠牲者名簿の中にありました。入れ替わっていた相手は、3年前に死んでいた—。この絶望的な真実が、漫画では見開きのページを使い、圧倒的な迫力で描かれます。
第5話:たった一度の奇跡を求めて
瀧は諦めきれず、三葉との繋がりを求め、宮水神社の御神体がある場所へと向かいます。そこで、三葉が作った「口噛み酒」を飲むことで、再び三葉の身体と繋がることを試みます。彼の脳裏に三葉の人生が流れ込み、彗星が落下する「あの日」の記憶が蘇ります。「まだ間に合う!」。瀧は、三葉として目覚め、町を救うために動き出すことを決意します。
第6話:町を救うための無謀な計画
三葉の身体で目覚めた瀧は、友人の勅使河原と早耶香に事情を話し、住民を避難させるための作戦を立てます。それは、変電所を爆破して町を停電させ、役場の放送をジャックして避難指示を出すという無謀な計画でした。漫画では、この計画を実行する三人の友情や葛藤がより深く描かれ、緊迫感が高まっていきます。
第7話:かたわれ時、二人の出会い
作戦は大人たちに阻まれ、計画は失敗に終わるかと思われました。その時、三葉は御神体のある山頂で自分の身体に戻っていることに気づきます。そして、世界の輪郭が曖昧になる「かたわれ時」、3年の時を超えて瀧と三葉は初めて直接出会うのです。束の間の再会。忘れないように、互いの手のひらに名前を書こうとしますが、三葉が書き終える前に、かたわれ時は終わってしまいます。
第8話:忘れたくない人、忘れちゃダメな人
かたわれ時が終わり、二人の記憶から互いの名前が急速に薄れていきます。手のひらに残っていたはずの名前は、なぜか消えていました。それでも三葉は、「町を救う」という強い意志だけを胸に、再び走り出します。彗星が分裂し、光が空を裂くクライマックスシーンは、漫画ならではのコマ割りと構図で、映画とはまた違った静かながらも圧倒的な絶望感と希望を表現しています。
第9話:彗星落下と、その後の世界
三葉の必死の行動が実を結び、多くの住民が奇跡的に避難に成功します。しかし、その代償のように、瀧と三葉はお互いのことを完全に忘れてしまいました。物語の視点は彗星落下から5年後、大学生になった瀧の日常へと移ります。彼は理由もわからず、ずっと誰かを探していました。
第10話:ずっと、何かを探している
就職活動に励む瀧。彼の心には、ぽっかりと穴が空いたような喪失感が常にありました。それは、社会人になった三葉も同じでした。東京の片隅で暮らしながら、彼女もまた、理由のわからない切なさを抱えて生きています。漫画では、それぞれの日常風景が丁寧に描かれ、忘れてしまったはずの運命の糸が、二人を少しずつ引き寄せている様子が描かれます。
第11話:運命の再会、その予兆
ある雪の日、二人は歩道橋ですれ違います。お互いに「あの人は…」と強く惹かれるものを感じますが、声をかけることはできません。しかし、このすれ違いが、止まっていた二人の運命を再び動かし始めます。翌朝、並走する電車の中で互いの姿を見つけた二人は、何かを確信したように次の駅で電車を飛び降ります。
第12話(最終話):君の名前は。
お互いを探して走り、ついに二人はあの印象的な階段で向かい合います。一度は言葉を交わさずにすれ違ってしまいますが、瀧は勇気を振り絞って声をかけます。「俺たち、どこかで…」。その言葉をきっかけに、三葉の瞳からは涙が溢れ出します。そして、二人同時に、ずっと心の中で問い続けていたあの言葉を口にするのです。「君の、名前は?」と—。物語はここで幕を閉じますが、二人の表情は、これから始まる新しい物語を予感させ、読者の胸を温かい感動で満たしてくれます。
漫画版の見どころ・映画との違い
コミカライズ版の最大の魅力は、映画では描ききれなかったキャラクターたちの心情の深掘りです。
- 三葉の家族との関係: 祖母・一葉や妹・四葉との日常会話が増え、宮水神社に伝わる「むすび」の思想がより丁寧に解説されています。
- 瀧の友人たちの視点: 瀧の友人である司や高木、バイト先の奥寺先輩の視点から描かれるエピソードが追加され、物語に奥行きを与えています。
- 勅使河原の葛藤: 親子関係や田舎へのコンプレックスなど、テッシーの抱える内面がより詳しく描かれ、彼がなぜ三葉の無謀な計画に協力したのか、その理由に説得力が増しています。
映画のスピード感を追体験しつつ、キャラクター一人ひとりへの理解と共感を深められるのが、コミカライズ版ならではの楽しみ方と言えるでしょう。
読後感想・評価(ネタバレあり)
映画の感動を再確認できるだけでなく、漫画ならではの表現によって新たな感動が生まれる作品です。特に、瀧と三葉が互いの存在を忘れていく過程の切なさは、セリフのないコマや表情の描写によって、胸に深く突き刺さります。
そして、ラストシーン。映画でも象徴的だった階段での再会が、漫画では数ページにわたって丁寧に描かれています。視線が交差し、時が止まり、そしてあふれ出す感情。この一連の流れは、静的な「絵」だからこそ、一つ一つの瞬間の重みがダイレクトに伝わってきます。映画を観た人こそ、この漫画版を読むことで『君の名は。』という物語がより一層特別なものになるはずです。
まとめ:時を超えた奇跡の物語を、コミックでもう一度
コミカライズ版『君の名は。』は、映画のストーリーを忠実になぞりながらも、漫画というメディアの特性を活かして、キャラクターの心情や物語の背景をより深く描き出した傑作です。
- 映画を観て感動したけれど、細かい部分が気になっている方
- 瀧や三葉、そして脇を固めるキャラクターたちのことをもっと知りたい方
- 美しい作画で、あの感動をじっくりと追体験したい方
上記に当てはまる方は、ぜひ一度手に取ってみてください。電子書籍サイト「コミックシーモア」なら、無料の試し読みも可能です。あの夏、日本中を感動の渦に巻き込んだ奇跡の物語を、今度はあなたの手の中で体験してみませんか?


