岸辺露伴 ルーヴルへ行く ネタバレ|原作全容まとめ+映画との違い

岸辺露伴 ルーヴルへ行く ネタバレ|原作全容まとめ+映画との違い 少年マンガ
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荒木飛呂彦先生が、フランス・ルーヴル美術館のために描き下ろした伝説のフルカラー読切『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』。その妖しくも美しい物語は、多くの読者を魅了し、実写映画化によってさらに話題を呼んでいます。

この記事では、原作漫画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の物語の始まりから衝撃の結末まで、その全容を徹底的にネタバレ解説します。「この世で最も黒く、邪悪な絵」の正体とは? 露伴が下した究極の選択とは? さらに、映画版との違いにも触れながら、この傑作の奥深い魅力に迫ります。

※本記事は作品の核心に触れる内容を多く含みます。未読の方はご注意ください。

ネタバレ注意!先に作品情報を確認したい方へ

ここから先は、物語の結末を含む完全なネタバレが記載されています。「まずは自分の目で物語を確かめたい!」という方は、ぜひ原作コミックからお楽しみください。

本作は、息をのむような美しいフルカラーで描かれており、電子書籍でその魅力を存分に味わうことができます。

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『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』作品概要

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は、人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフシリーズ「岸辺露伴は動かない」のエピソードの一つとして描かれた、123ページにわたるフルカラーの読切作品です。

作者・刊行情報

作者はもちろん、唯一無二の世界観でファンを魅了し続ける荒木飛呂彦先生。本作は、ルーヴル美術館が展開するBD(バンド・デシネ)プロジェクトの第5弾として制作され、日本の漫画家として初めてルーヴル美術館に作品が収蔵されるという快挙を成し遂げました。当初は大型の愛蔵版として刊行されましたが、後に通常版の単行本としても発売され、多くの読者の手に渡っています。

コミックシーモアでは、2023年4月4日より電子版の配信が開始され、1巻完結の作品として手軽に購入・閲覧することが可能です。

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』本編の完全ネタバレあらすじ

物語は、岸辺露伴の過去の記憶から静かに幕を開けます。

青年時代の回想:謎の女性・奈々瀬との出会い

まだ漫画家としてデビューしたばかりの若き日の露伴。彼は祖母の経営する下宿で、ミステリアスな年上の女性・藤倉奈々瀬と出会います。ある日、彼女は露伴に「この世で最も黒く、最も邪悪な絵」の噂を語ります。その絵は、17世紀の日本の絵師が、呪われた黒い絵の具を使って描いたものだというのです。

奈々瀬の妖しい魅力と、彼女が語る「黒い絵」の物語は、若き露伴の心に強烈な印象を刻みつけ、彼の創作意欲の根源の一つとなります。

現在:ルーヴル美術館へ

時は流れ、人気漫画家となった露伴は、取材のためにフランス・パリを訪れます。彼の目的はただ一つ、かつて奈々瀬から聞いた「黒い絵」の真相を確かめること。ルーヴル美術館の専門家たちの協力のもと調査を進めますが、データベースに該当する作品は見つかりません。

しかし、唯一の手がかりとして浮上したのが、今は使われていないはずの地下倉庫「Z-13倉庫」でした。美術館の職員さえその存在を訝しむ、いわば「忘れられた場所」。不穏な空気を感じながらも、露伴は好奇心に抗えず、Z-13倉庫へと足を踏み入れます。

Z-13倉庫での対峙と呪いの発現

薄暗く、湿ったZ-13倉庫の奥で、露伴はついに問題の絵を発見します。それは、描かれた人物の顔も判別できないほど、ただひたすらに「黒」で塗りつぶされた不気味な絵画でした。フルカラーで描かれる本作において、その「黒」は他のどの色よりも深く、禍々しいオーラを放っています。

絵に近づいた同行者たちが次々と謎の死を遂げる中、露伴は絵に込められた怨念の正体を知ります。絵に触れた者の「最も古い記憶」、すなわち先祖の記憶を呼び覚まし、その罪や恨みによって命を奪うという恐るべき呪いでした。露伴自身も、自らの先祖たちの怨霊に襲われ、絶体絶命の危機に陥ります。

結末:ヘブンズ・ドアーによる究極の選択

怨霊たちに追い詰められた露伴は、自らのスタンド能力「ヘブンズ・ドアー」を発動します。しかし、その能力の矛先は、敵ではなく露伴自身に向けられていました。

彼は、自分の顔を本に変え、そこにある一文を書き込みます。それは「自分の記憶をすべて消す」という、あまりにも過酷な命令。この命令により、絵の呪いのトリガーとなる「最も古い記憶」そのものが露伴の中から消滅。結果として、先祖の怨念は露伴を認識できなくなり、呪いは解かれます。

しかし、その代償はあまりにも大きいものでした。呪いを打ち破った露伴は、奈々瀬との出会いや、この「黒い絵」を追うきっかけとなった淡い記憶さえも失ってしまうのです。物語は、救いと喪失が同居する、切ない余韻を残して静かに幕を閉じます。

重要ポイント解説:物語を深く読み解く鍵

「黒い絵」の正体とは?

「黒い絵」の正体は、邪悪な木の顔料で描かれた、山村仁左右衛門という絵師の怨念が込められた呪物です。彼は権力者に妻を奪われ、その復讐のためにこの絵を描きました。絵に込められた呪いは、鑑賞者の血縁、すなわち「先祖」にまで遡り、その罪や恨みを現代に呼び起こす触媒として機能します。

Z-13倉庫が象徴するもの

Z-13倉庫は、華やかな「美の殿堂」であるルーヴル美術館が抱える「闇」や「忘却」を象徴する場所です。世界中から集められた美術品の中には、歴史の闇に葬られた呪われた作品も存在するかもしれない。そんな想像を掻き立てる、効果的な舞台装置となっています。

露伴の選択と結末の意味

露伴が自らの記憶を消すという選択は、彼がリアリティを追求する漫画家として、過去のしがらみや感傷さえも切り捨てる覚悟の表れです。奈々瀬への淡い想いという「過去」を犠牲にして、彼は漫画家としての「現在」を生き抜くことを選びました。この自己犠牲と引き換えに得た生還は、岸辺露伴というキャラクターの持つ強烈なエゴと純粋さを同時に描き出しています。

映画版との主な違いは?

2023年に公開された実写映画版は、原作の持つ魅力を忠実に再現しつつ、映像作品ならではの脚色が加えられています。主な違いは以下の通りです。

  • 奈々瀬と若き露伴の関係性の深掘り:映画では、原作以上に二人の関係が丁寧に描かれ、よりロマンチックで悲劇的な要素が強まっています。
  • オリジナルキャラクターの登場:物語に厚みを持たせるためのオリジナルキャラクターや、原作にはないシーンが追加されています。
  • 泉京香の役割:原作では同行者の一人に過ぎなかった担当編集の泉京香が、映画ではより重要な役割を担い、露伴のよきパートナーとして活躍します。

原作の持つソリッドな恐怖と、映画版のドラマチックな展開、両方を見比べてみるのも一興です。

Q&A:よくある疑問を解説

Q. 奈々瀬の正体は結局何だったの?
A. 原作では、彼女の正体は最後まで謎めいたままです。彼女が「黒い絵」の呪いに関係する一族の末裔であった可能性も示唆されますが、明確な答えはありません。このミステリアスさが、物語に深い余韻を与えています。
Q. なぜ露伴は自分の記憶を消す必要があったの?
A. 「黒い絵」の呪いは、対象者の「最も古い記憶(=先祖の記憶)」をトリガーとして発動します。そのため、怨霊たちの攻撃を根本から断ち切るには、トリガーとなる記憶そのものを消去する必要がありました。これは、敵を倒すのではなく、攻撃の対象から外れるという、非常にクレバーかつ自己犠牲的な解決策でした。

原作漫画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』を読んでみよう!

ネタバレを読んでもなお、この物語の本当の魅力は色褪せません。荒木飛呂彦先生が描く、息をのむほど美しいフルカラーのページ、コマ割りから伝わる緊張感、そして岸辺露伴のクールな佇まい。これらすべては、実際に原作を読んでこそ体感できるものです。

電子書籍なら、スマホやタブレットでいつでもどこでも、この傑作の世界に浸ることができます。

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まとめ:記憶を巡る美しくも恐ろしい物語

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は、単なるホラーサスペンスではありません。芸術、記憶、そして愛憎が複雑に絡み合う、極上の物語です。岸辺露伴が下した決断は、彼に何をもたらし、何を奪ったのか。その答えは、読者一人ひとりの心の中に委ねられています。

ネタバレを知ってから読むことで、新たな発見があるかもしれません。ぜひこの機会に、荒木飛呂彦先生が描く美と恐怖の世界を、ご自身の目で確かめてみてください。