注意:この記事は、漫画『くにはちぶ』(各務浩章)の結末を含む重大なネタバレを解説しています。未読の方は、物語の楽しみを損なう可能性があるため、閲覧には十分ご注意ください。
「もし、ある日突然、国から“いない者”として扱われる法律が施行されたら?」
そんな究極の状況設定で読者の心を鷲掴みにするサスペンス漫画『くにはちぶ』。主人公・道端たんぽぽが、理不尽な法律「無作為選出対象者無視法」によって、家族や友人からさえも“無視”される過酷な運命に立ち向かう物語です。
この記事では、2025年11月現在、すでに完結している本作の第1話から衝撃の最終回まで、物語の全貌を徹底的にネタバレ解説します。物語の重要な伏線や登場人物たちの心の動き、そして「抱事件」の真相まで、核心に迫ります。
この記事でわかること
- 『くにはちぶ』第1話から最終話までの全あらすじ
- 主要キャラクターたちの役割と変化
- 物語の核となる「抱事件」の真相
- 作品に込められたテーマと伏線の考察
『くにはちぶ』とは?作品概要とあらすじ
『くにはちぶ』は、各務浩章先生による漫画作品で、講談社の「少年マガジンエッジ」で連載されていました。単行本は全12巻、分冊版では全47話で完結しています。
物語の舞台は、「無作為選出対象者無視法」通称“くにはちぶ”という法律が存在する日本。この法律は、無作為に選ばれた一人を、国民全員が1年間徹底的に無視しなければならないという恐ろしいもの。違反者には厳しい罰則が科せられます。
主人公の中学2年生・道端たんぽぽは、ある日突然、この「無視対象者」に選ばれてしまいます。昨日まで笑い合っていた家族、親友、クラスメイトから完全に存在を無視される日々。孤独と絶望の中で、彼女はいかにして自我を保ち、この1年を生き抜くのか。人間の尊厳を問う、壮絶なサバイバル・サスペンスです。
コミックシーモアでの配信状況
『くにはちぶ』は、大手電子書籍ストア「コミックシーモア」で全巻配信中です。単行本(全12巻)と分冊版(全47話)の両方が配信されており、自分のペースで読み進めることができます。
「どんな話か気になる…」という方は、無料の試し読みから始めるのがおすすめです。衝撃的な物語の幕開けを、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
物語の始まりから序盤までのネタバレ【無視の宣告】
物語は、中学2年生の道端たんぽぽの元に、政府から一通の通知が届くところから始まります。それは、彼女が「無作為選出対象者無視法」の対象者に選ばれたことを告げる、絶望の宣告でした。
その瞬間から、たんぽぽの世界は一変します。朝の挨拶をしても返事のない両親。学校へ行っても、親友のあざみやクラスメイトたちは、彼女がそこにいないかのように振る舞います。法律によって、彼女と関わること、言葉を交わすこと、視線を合わせることさえも禁じられてしまったのです。
たんぽぽは、見えない壁に囲まれたような孤独地獄に突き落とされます。しかし、彼女は絶望の中でも学校に通い続けることを決意。その強い意志が、やがて物語を大きく動かしていくことになります。
物語の中盤ネタバレ【かざりの登場と”ゲーム”の激化】
たんぽぽの孤独な戦いが続く中、クラスに華巌かざりという転校生が現れます。カリスマ性と強い正義感を持つかざりは、当初たんぽぽを気遣うような素振りを見せますが、その正義は次第に歪んでいきます。
かざりは「たんぽぽを登校させないゲーム」をクラス内で主導し始めます。それは、無視というルールを逆手に取った、陰湿で巧妙ないじめでした。たんぽぽの持ち物を隠したり、行く手を阻んだり、その行為はどんどんエスカレート。クラスメイトたちも、かざりの影響力と法律への恐怖から、この残酷な“ゲーム”に加担していきます。
さらに、たんぽぽは誘拐や暴行といった命の危機にまで晒されます。法律は、彼女を社会的に“いない者”にするだけでなく、物理的な暴力からも守ってはくれないのです。この絶望的な状況で、たんぽぽを守ろうとする親友・あざみの行動もまた、物語に新たな波乱を巻き起こします。
物語の終盤から最終回までのネタバレ【”抱事件”の真相と結末】
物語が終盤に差しかかると、過去にたんぽぽと同じ「無視対象者」であった青年・抱友成が起こした「抱事件」の真相が明らかになります。抱は、この理不尽な法律に絶望し、首相殺害未遂というテロ行為に及び、結果的に命を落としていました。
そして、たんぽぽを監視する冷徹な監督官・踏七五三男が、この「抱事件」に深く関わっていた過去が暴かれます。なぜ彼は非情な法の番人となったのか。彼の過去と抱との関係が明かされることで、「くにはちぶ」という法律が持つ、人の心を破壊する本当の恐ろしさが浮き彫りになります。
たんぽぽ、あざみ、かざり、そして踏。それぞれの正義と罪がぶつかり合い、物語は予測不能なクライマックスへとなだれ込んでいきます。
【最終回の展開について】
多くの犠牲と絶望の果てに、たんぽぽたちがたどり着いた結末。それは、単純なハッピーエンドでもバッドエンドでもありません。
彼女たちが下した最後の選択とは何だったのか。そして、この社会を歪ませた「無作為選出対象者無視法」の行く末は…?
ラストシーンは、読者一人ひとりの心に深く突き刺さり、人間の尊厳とは何か、社会の在り方とは何かを問いかけます。この衝撃と感動の結末は、ぜひご自身の目で確かめてください。
『くにはちぶ』の主要登場人物を解説
『くにはちぶ』の魅力は、極限状況に置かれたキャラクターたちのリアルな心理描写にあります。ここでは物語の中心となる4人を紹介します。
道端たんぽぽ
本作の主人公。ある日突然「無視対象者」に選ばれる。理不尽な状況に絶望しながらも、強い意志で自我を保とうと奮闘する少女。彼女の存在が、周囲の人々の心を揺さぶり、物語を動かしていきます。
菊池あざみ
たんぽぽの親友。法律を破ってでもたんぽぽを守りたいと願う、優しく献身的な少女。しかし、その想いは時として危うい行動へと彼女を駆り立て、物語に大きな影響を与えます。
踏七五三男
たんぽぽを監視する政府の監督官。法律を絶対のものとし、冷徹に任務を遂行する男。しかし、彼の内面には過去の「抱事件」にまつわる深い苦悩と葛藤が渦巻いています。
華巌かざり
物語中盤で登場する転校生。強いカリスマ性と歪んだ正義感を持ち、クラスを扇動してたんぽぽを追い詰める「ゲーム」を主導します。彼女の存在が、物語のサスペンス性を一気に加速させます。
『くにはちぶ』の考察:法律が問いかける現代社会の闇
『くにはちぶ』で描かれる「無作為選出対象者無視法」は、架空の法律ですが、その本質は私たちの現実社会と無関係ではありません。
この法律は、ネット上の誹謗中傷、学校や職場でのいじめ、見て見ぬふりをする傍観者の心理など、現代社会に存在する「集団による個人の無視(排斥)」という闇を寓話的に描いています。
「ルールだから」「みんなやっているから」という理由で、思考を停止し、誰かを傷つける側に回ってしまう人間の弱さ。本作は、そんな私たち自身の心に潜む危険性を鋭く突きつけてきます。読み終えた後、きっとあなたも「もし自分がこの世界の住人だったら?」と考えずにはいられないでしょう。
よくある質問(FAQ)
- Q1. 『くにはちぶ』は完結していますか?
- はい、2025年11月現在、単行本全12巻、分冊版全47話で完結しています。コミックシーモアで全巻一気に読むことができます。
- Q2. この物語に明確な黒幕はいますか?
- 特定の個人というよりは、「無作為選出対象者無視法」という制度そのものと、それに従う人々の無関心や悪意が、物語の悲劇を生み出しています。個人の罪と社会構造の問題が複雑に絡み合って描かれています。
- Q3. グロテスクな描写や過激なシーンはありますか?
- 精神的に追い詰められる描写や、一部暴力的なシーンが含まれます。心理的なサスペンスやホラーが苦手な方はご注意ください。しかし、それらの描写こそが、この作品のテーマ性を際立たせています。
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この記事で『くにはちぶ』の壮絶な物語の結末が気になった方も多いのではないでしょうか。
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