【ご注意】この記事は、漫画『キャタピラー』の重大なネタバレを含みます。物語の結末まで言及しているため、未読の方はご注意ください。
村田真哉先生が原作を手掛けるダーク・バトルアクション『キャタピラー』。大人気作『アラクニド』のスピンオフとして生まれ、その壮絶な物語は多くの読者を虜にしてきました。この記事では、全11巻で完結した本作のあらすじを、第1話から最終回まで時系列に沿って徹底解説します。主人公「芋蟲」が辿った過酷な運命と、衝撃の結末を振り返っていきましょう。
『キャタピラー』とは?作品概要
『キャタピラー』は、原作・村田真哉先生、作画・匣咲いすか先生(初期)および速水時貞先生によって「ヤングガンガン」で連載された青年漫画です。現代社会の裏側で暗躍する「組織」と、そこに属する「蟲(むし)」と呼ばれる暗殺者たちの戦いを描いています。
物語の中心は、暗殺者「芋蟲(イモムシ)」のコードネームを持つ少女。彼女の特異な戦闘スタイルと、亡き姉への異常なまでの執着が、物語を予測不可能な方向へと導きます。全11巻で完結済みであり、その濃密なストーリーは今なお多くのファンに語り継がれています。
物語を彩る主要登場人物
『キャタピラー』の魅力は、個性豊かな「蟲」たちの存在です。ここでは物語の核となるキャラクターを簡潔にご紹介します。
- 芋蟲(イモムシ):本作の主人公。コードネーム通りの異様な体勢から繰り出す戦闘術を得意とする暗殺者。唯一の肉親であった姉・美香を異常なほどに愛しており、彼女の死の真相を追うことが物語の原動力となります。
- 稲生 美香(いのう みか):芋蟲の姉。孤児院で妹を守り続けた心優しい存在でしたが、組織の闇に巻き込まれ非業の死を遂げます。彼女の死が、芋蟲を復讐の道へと駆り立てました。
- 雀蜂(スズメバチ):組織内でも屈指の実力を持つ暗殺者。冷酷非情でありながら、独自の美学を持つ強敵として芋蟲の前に立ちはだかります。
- 華蟷螂(ハナカマキリ):変装を得意とするトリッキーな暗殺者。妖艶な見た目とは裏腹に、残忍な手口で標的を始末します。
- 鳳蝶(アゲハ):物語の黒幕として君臨する謎多き存在。組織全体を操り、芋蟲の運命を弄ぶ最大の敵です。
【時系列】『キャタピラー』1話から最終回までのネタバレあらすじ
ここからは、『キャタピラー』の物語を時系列に沿って詳しく解説していきます。芋蟲が歩んだ復讐の軌跡を辿ってみましょう。
序盤:暗殺者「芋蟲」の覚醒と組織の影(1〜3巻)
物語は、暗殺者「芋蟲」が組織からの指令を淡々とこなす場面から始まります。彼女の戦闘スタイルは特異そのもの。まるで芋蟲のように地面を這い、仰け反るような体勢から予測不能な攻撃を繰り出します。彼女の行動原理はただ一つ、「姉さんが嫌がることはしない」。標的以外には決して手を出さず、非情な暗殺者でありながら、その根底には姉への純粋な想いが存在していました。
ある日、豪華客船を舞台にした暗殺任務が下されます。そこには芋蟲以外にも多数の「蟲」たちが集められており、生き残りを賭けた殺し合いが勃発。この事件をきっかけに、芋蟲は自分と姉を不幸に陥れた「組織」の巨大な闇と、その頂点に立つ「鳳蝶」の存在を意識し始めます。
中盤:姉の死の真相と組織との対立激化(4〜7巻)
物語が大きく動くのがこの中盤です。芋蟲は、姉・美香が亡くなった孤児院の事件の真相に迫っていきます。そこで明らかになったのは、姉が施設の大人たちから虐待を受け、その事実を隠蔽するために無残にも殺害されたという衝撃の事実でした。
姉の死の真相を知った芋蟲の怒りと哀しみは頂点に達し、彼女の復讐心は燃え上がります。もはや組織の駒であることをやめ、自らの意志で姉の仇を討つことを決意。雀蜂や華蟷螂といった組織の強力な暗殺者たちとの死闘を繰り広げながら、黒幕である鳳蝶へと少しずつ近づいていきます。この時期には作画担当が匣咲いすか先生から速水時貞先生へと交代し、よりシャープでスタイリッシュな画風へと変化したことも特筆すべき点です。
終盤〜最終回:鳳蝶との決着と芋蟲が選ぶ未来(8〜11巻)
ついに芋蟲は、姉の仇であり、全ての元凶である鳳蝶との直接対決を迎えます。組織の最高戦力たちが次々と投入され、戦いは熾烈を極めます。仲間や敵、多くの血が流れる中で、芋蟲は満身創痍になりながらも、ただひたすらに姉への想いを胸に戦い続けます。
最終決戦の果てに、組織の闇は暴かれ、長きにわたる因縁に一つの終止符が打たれます。しかし、全てを終えた芋蟲に平穏は訪れるのでしょうか。復讐という目的を失った彼女が、最後に何を選び、どのような道を歩むのか。その結末は、決して単純なハッピーエンドではありません。哀しくも美しい、彼女だけの答えがそこに描かれています。ぜひ、ご自身の目でその生き様を見届けてください。
物語の核となる伏線とテーマを考察
『キャタピラー』は単なるバトル漫画ではありません。物語の根底には「支配と被支配」「搾取される弱者」「歪んだ姉妹愛」といった重いテーマが流れています。
芋蟲が姉に執着する理由は、彼女が唯一の庇護者であり、世界の全てだったからです。その姉を理不尽に奪われたことで、彼女の世界は復讐の色に染まりました。彼女の戦いは、単なる個人的な恨みだけでなく、弱者を食い物にする巨大なシステムへの反逆でもあったのです。作画の交代を乗り越え、物語が最後まで描き切られたこと自体が、この作品の持つ熱量の高さを証明していると言えるでしょう。
『アラクニド』から読むべき?関連作品と読む順番
『キャタピラー』は、同じく村田真哉先生が原作を手掛ける『アラクニド』のスピンオフ作品です。時系列的には『アラクニド』とほぼ同時期を描いており、一部キャラクターがクロスオーバーすることもあります。
結論から言うと、『キャタピラー』単体で読んでも全く問題なく楽しめます。しかし、『アラクニド』を読むことで、「組織」の全体像や世界観がより深く理解でき、物語を何倍も楽しむことができるでしょう。興味が湧いたら、ぜひ本編である『アラクニド』にも手を出してみてください。
『キャタピラー』をお得に読むならコミックシーモアがおすすめ!
『キャタピラー』は全11巻で完結しており、一気読みするのに最適です。電子書籍ストアのコミックシーモアなら、全巻まとめて購入可能。スマホやタブレットがあれば、いつでもどこでも芋蟲の壮絶な物語に浸ることができます。
コミックシーモアでは、お得なクーポンが配布されていたり、無料試し読みができたりすることも多いので、ぜひチェックしてみてください。ネタバレを読んで気になった方は、まず1巻からその世界観に触れてみてはいかがでしょうか。
『キャタピラー』に関するQ&A
- Q. 『キャタピラー』は何巻までありますか?
- A. 全11巻で完結しています。
- Q. 主人公「芋蟲」の本名は何ですか?
- A. 作中で「稲生 蛍(いのう ほたる)」という名が示唆される場面がありますが、彼女自身がその名を名乗ることはありません。物語の多くでは「芋蟲」として描かれています。
- Q. なぜ途中で作画担当が変わったのですか?
- A. 初代作画担当の匣咲いすか先生が急逝されたためです。その後、速水時貞先生が引き継ぐ形で連載が継続され、物語は無事に完結を迎えました。
まとめ:壮絶な復讐劇の結末をその目で見届けよう
この記事では、漫画『キャタピラー』の1話から最終回までのネタバレあらすじと結末について解説しました。姉の死の真相を追う「芋蟲」の復讐劇は、息つく暇もないほどのバトルと、胸を締め付けるような哀しいドラマに満ちています。
ネタバレを読んで改めて物語を振り返ると、散りばめられた伏線やキャラクターの心情の変化に新たな発見があるはずです。まだ読んだことがない方も、すでに読了済みの方も、この機会にぜひ『キャタピラー』の世界に深く触れてみてください。芋蟲が最後に見た景色を、あなた自身の目で見届けてみてはいかがでしょうか。


