漫画『ダンダダン』の中でも、その圧倒的なビジュアルと不気味さ、そして隠された悲しい過去で読者に強烈なインパクトを与えた怪異「邪視(じゃし)」。
「あいつは見てはいけない」「視線が合っただけでアウト」
そんな理不尽な恐怖を体現する邪視ですが、アニメ第2期での映像化を経て、その人気はさらに高まっています。2025年12月現在、物語はさらに進んでいますが、改めてこの「邪視編」が持つ意味や、元ネタとされるネット都市伝説「くねくね」との関連性が気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、邪視の能力やジジ(円城寺仁)との関係、そして元ネタ考察について、原作漫画とアニメの両面から徹底解説します。
本記事には『ダンダダン』の「邪視編」に関する重要なネタバレ(正体、過去、結末など)が含まれます。アニメ未視聴・原作未読の方はご注意ください。
邪視とは?──視る者を狂わせる最強の怪異
邪視は、主人公のオカルンやモモたちが遭遇する怪異の中でも、トップクラスの危険度を誇る存在です。その最大の特徴は、名前の通り「視線」にあります。
基本的には白いブリーフ一丁の少年の姿をしており、一見すると滑稽にも見えますが、その身体能力と呪いの力は凄まじいものがあります。彼と目が合う、あるいは彼を認識して「見てしまう」ことで、対象者は精神を乗っ取られたり、呪い殺されたりするリスクを負います。
アニメでの登場回と衝撃シーン
アニメ版『ダンダダン』において、邪視の脅威が本格的に描かれたのは第2期のエピソードです(通算第14話付近~)。特に初登場時の、教室の窓の外や暗がりに「何か白いものがいる」という描写は、視聴者の背筋を凍らせました。
アニメーション制作を手掛けるサイエンスSARU特有の、ヌルヌルとした動きとサイケデリックな色彩演出が、邪視の「異質さ」を完璧に表現しています。
邪視の「過去」とジジ(円城寺仁)との関係
邪視という怪異を語る上で欠かせないのが、モモの幼馴染である「ジジ」こと円城寺仁(えんじょうじ じん)の存在です。なぜ邪視はジジに憑依したのか、そこには涙なしには語れない壮絶な過去がありました。
人柱にされた少年の悲劇
邪視の正体は、かつて山間部の村で「人柱」として犠牲になった少年の霊の集合体とも言える存在です。その村では災害を鎮めるために子供を土蔵に閉じ込め、死ぬまで出さないという残酷な風習がありました。
閉じ込められた少年は、外の世界を恨み、自分をこうした大人たちを憎みながら孤独に死んでいきました。唯一の慰めは、たまに遊びに来てくれた「優しい少年」の存在でしたが、その少年もまた……。
現代において、ジジが邪視に憑依されたのは、ジジの持つ「底抜けの優しさ」と「霊媒体質」が、かつて邪視(となった少年)に優しくしてくれた友人の面影と重なったためだと考えられます。邪視はただ暴れているだけでなく、深い孤独と悲しみを抱えているのです。
ジジが邪視を完全に祓うことを拒み、共存の道(あるいは対話の道)を探ろうとしたのも、この悲しい過去を知ってしまったからでした。
元ネタ考察──「くねくね」などネット怪談とのつながり
『ダンダダン』の作者である龍幸伸先生は、オカルトや都市伝説への造詣が深いことで知られていますが、邪視のモデル・元ネタとして最も有力視されているのが、インターネット発祥の都市伝説「くねくね」です。
共通点:白い体と「見てはいけない」ルール
2000年代初頭にネット掲示板で広まった怪談「くねくね」には、以下の特徴があります。
- 田んぼや畑など、のどかな風景の中に現れる。
- 透き通るような白い体を持ち、人間とは思えない動きで「くねくね」している。
- それを遠くから見ている分には問題ないが、双眼鏡などで詳細に「見て」理解してしまうと、精神に異常をきたす。
邪視のデザインや特性はこの「くねくね」と非常に多くの共通点を持っています。特に「白い身体」「奇妙な動き」、そして「認識すること(視ること)で発動する呪い」というギミックは、現代怪談の傑作である「くねくね」へのオマージュと言って間違いないでしょう。
制作側の演出意図
『ダンダダン』における邪視は、単なる都市伝説の再現にとどまらず、そこに「物理的な暴力(格闘)」と「少年漫画的な悲哀」をミックスさせています。ホラーとしての不気味さを「くねくね」から引用しつつ、バトル漫画の敵役として成立させるキャラクター造形は実に見事です。
邪視をより楽しむための“見る視点”
アニメや原作を見返す際、以下のポイントに注目すると、邪視編の完成度の高さがより深く味わえます。
視線誘導とカメラワーク
アニメ版では、邪視が現れるシーンで意図的な「ズーム」や「ピント送り」が多用されています。これは視聴者自身に「見てはいけないものを見てしまった」という感覚を疑似体験させるための演出です。
BGMと効果音の不協和音
邪視の登場シーンでは、メロディアスな音楽よりも、不協和音やノイズに近いSEが強調されます。Creepy NutsによるOPテーマ「オトノケ」も、怪異との同調や狂気を孕んだリズムが特徴的で、邪視編の世界観にマッチしています。
主題歌をフルで聴きながら原作を読むのもおすすめです。
視聴・原作の入り口はこちら
「邪視の過去を原作でじっくり読みたい」「アニメのあの動きをもう一度見たい」という方は、以下のサービスで楽しむことができます。
原作漫画を読むなら「コミックシーモア」
電子書籍大手のコミックシーモアでは、『ダンダダン』全巻が配信されています。邪視編の細かな描写や、アニメではカットされたかもしれない会話の間などを確認するには原作が一番です。
アニメを一気見するなら「DMM TV」
アニメ『ダンダダン』の第1期・第2期を見放題で楽しむなら、アニメ作品に強いDMM TVがおすすめです。邪視のヌルヌル動く戦闘シーンは高画質での視聴を推奨します。
よくある疑問(FAQ)
- Q. 邪視は元から「邪視」という名前だったのですか?
- A. 作中では、その能力(視線による呪い)からターボババアやオカルンたちによって便宜上「邪視」と呼ばれるようになりました。元になった少年の名前などは深く語られていません。
- Q. くねくねと邪視は同一存在ですか?
- A. いいえ、あくまで「くねくね」は元ネタ・モチーフの一つと考えられます。作中の設定では、土地の因習や霊の集合体として独自の背景が描かれています。
- Q. 邪視は何話から登場しますか?
- A. 本格的な登場(邪視編の開始)は、原作コミックスでは3巻・4巻あたりから徐々に伏線が張られ、具体的に対峙するのはその後のエピソードです。アニメでは第2期の序盤〜中盤にかけてメインで描かれています。
まとめ
『ダンダダン』に登場する邪視は、単なるホラーキャラクターではなく、都市伝説「くねくね」の恐怖と、虐げられた子供の悲哀を併せ持つ深みのある存在です。
ジジとの奇妙な共存関係や、モモ・オカルンたちとの激闘は、物語の中でも特に熱い展開の一つ。まだ未見の方は、ぜひアニメや原作でその「視線」の恐怖を体験してみてください。
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