白暮のクロニクル ネタバレまとめ｜第1話から最終回まで時系列で解説

ゆうきまさみ先生が描く、不老不死の存在「オキナガ」と人間が共存する社会を舞台にした本格ミステリー『白暮のクロニクル』。

2024年にはWOWOWで実写ドラマ化もされ、再び注目を集めています。物語の核心に迫る「羊殺し」事件の真相や、魅力的なキャラクターたちの行く末が気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、『白暮のクロニクル』の第1話から最終回までのあらすじを時系列で追いながら、物語の核心を徹底解説します。謎多き事件の犯人、そして感動の結末まで、本作の魅力を余すところなくお届けします。

『白暮のクロニクル』の作品基本情報

まずは『白暮のクロニクル』の基本的な情報をおさらいしておきましょう。

• 作者: ゆうきまさみ
• 連載誌: 週刊ビッグコミックスピリッツ
• 連載期間: 2013年～2017年
• 単行本: 全11巻（完結）

『機動警察パトレイバー』や『究極超人あ〜る』など、数々の名作を生み出してきたゆうきまさみ先生が描く、ダークで緻密な世界観が魅力の作品です。物語はすでに完結しており、一気に最終話まで読み進めることができます。

『白暮のクロニクル』のあらすじ

舞台は、不老不死の存在「オキナガ」が公的に認められ、厚生労働省の管轄下で暮らす現代日本。

新人公務員の伏木あかりが配属されたのは、オキナガの戸籍管理などを行う「夜間衛生管理課」。彼女はそこで、見た目は少年、しかし実年齢は88歳というオキナガの雪村魁（ゆきむら かい）と出会います。

魁は、12年周期で起こる猟奇的な連続殺人事件、通称「羊殺し」の犯人を長年追い続けていました。あかりは魁の破天荒な捜査に巻き込まれながら、事件の真相へと迫っていくことになります。人とオキナガ、生と死が交錯する、哀しくも美しいミステリーの幕が上がります。

【時系列ネタバレ】第1話から最終回までの物語

ここからは、物語の展開を時系列に沿って詳しく解説していきます。

序盤：魁とあかりの出会いと「羊殺し」の影

物語は、伏木あかりが夜間衛生管理課に配属されるところから始まります。彼女は着任早々、オキナガが惨殺される事件に遭遇。その捜査協力を依頼されたのが、オキナガでありながら「羊殺し」事件のオーソリティである雪村魁でした。

魁はぶっきらぼうでマイペースですが、その推理力は本物。あかりは常識外れの魁に振り回されながらも、彼が抱える過去の悲しみや事件への強い執着を目の当たりにします。二人はぎこちないながらも、事件を追うパートナーとして関係を築いていきます。

中盤：深まる謎と過去の因縁

捜査を進める中で、魁のかつての恋人・棗（なつめ）が「羊殺し」の犠牲者であったことが明かされます。魁が事件を追う理由は、個人的な復讐心からでした。一方、オキナガを収容する施設「光明苑」で起こるトラブルや、オキナガに対する社会の偏見なども描かれ、物語に深みを与えます。

12年周期で繰り返される犯行、被害者の共通点、そして魁の過去。点と点だった情報が徐々に線で結ばれ始め、犯人像がゆっくりと輪郭を現していきます。

終盤：ついに正体を現す犯人

過去の事件資料や関係者の証言から、捜査線上に一人の人物が浮かび上がります。戦後の混乱期を生きたある人物の存在が、数十年にもわたる事件の根源となっていたのです。魁とあかりは、犯人が周到に仕掛けた罠をかいくぐり、ついに真相の核心へとたどり着きます。

犯人の動機は、単なる憎悪や快楽ではありません。そこには、美に対する歪んだ執着と、長い年月が生んだ深い絶望が渦巻いていました。

主要キャラクター解説

物語を彩る魅力的な登場人物たちを紹介します。

雪村魁（ゆきむら かい）

本作の主人公であるオキナガ。見た目は10代の少年ですが、実年齢は88歳。普段は私設図書館の管理人として静かに暮らしています。膨大な知識と鋭い観察眼を持ち、「羊殺し」の捜査に協力します。かつて恋人を失った過去を持ち、心に深い傷を負っています。

伏木あかり（ふせぎ あかり）

厚生労働省の新人公務員で、もう一人の主人公。正義感が強く真面目な性格で、破天荒な魁に反発しながらも、彼の捜査能力を認め、良きパートナーとなります。彼女のまっすぐな視点が、閉塞した事件に新たな光を当てます。

「羊殺し」事件の真相と犯人【核心ネタバレ】

長年にわたり魁を苦しめてきた「羊殺し」事件。

その犯人の正体は、桔梗凪人（ききょう なぎと）、またの名を茜丸（あかねまる）という人物です。

彼は魁と同じ時代を生きてきた人物であり、その犯行動機には、過去の出来事や魁自身が深く関わっていました。なぜ彼は「羊殺し」となったのか？その歪んだ美学の根源とは何か？

衝撃の事実は、ぜひご自身の目で確かめてみてください。複雑に絡み合った人間（オキナガ）関係と、哀しい過去が明らかになったとき、この物語の本当の深さを知ることになるでしょう。

結末（ラスト）の意味とラストシーン解説

全ての謎が解き明かされ、「羊殺し」事件はついに幕を閉じます。

最終回では、事件後の魁とあかり、そして残された人々の姿が描かれます。長い時を生きるオキナガの宿命、そして限りある命を生きる人間の尊さ。ラストシーンは静かな余韻を残し、読者に「生きること」の意味を問いかけます。

魁が長年の呪縛から解放された先に見た景色とは？そして、あかりとの関係が迎える結末は？物語の締めくくりは、決して派手ではありませんが、心に深く刻まれる感動的なものとなっています。

実写ドラマ（WOWOW）との違いは？

2024年に放送・配信されたWOWOWの連続ドラマW『白暮のクロニクル』は、原作の世界観を忠実に再現しつつ、ドラマならではの演出が加えられています。

• ストーリーライン: 基本的な筋書きは原作に沿っていますが、一部のエピソードの順番や見せ方が変更されています。
• キャラクター描写: 俳優陣の熱演により、キャラクターの心情がよりダイレクトに伝わってきます。特に魁の苦悩やあかりの成長が丁寧に描かれています。

原作ファンはもちろん、ドラマから作品を知った方も、両者を見比べることで『白暮のクロニクル』の世界をより深く楽しむことができるでしょう。

『白暮のクロニクル』に関するよくある質問（FAQ）

Q. 漫画『白暮のクロニクル』は全何巻ですか？

A. 全11巻で完結しています。コミックシーモアなどの電子書籍ストアで全巻購入可能です。

Q. 「羊殺し」の犯人は誰ですか？

A. 物語の核心に触れるため詳細は伏せますが、犯人は桔梗凪人（茜丸）という人物です。彼がなぜ犯行に至ったのか、その動機が物語の重要なテーマとなっています。

まとめ：全ての謎は原作に！今すぐ『白暮のクロニクル』を読もう

この記事では、『白暮のクロニクル』のネタバレを交えながら、その魅力的な物語の全貌を解説しました。

不老不死のオキナガという存在を通して「生と死」を問いかける深いテーマ、そして緻密に練られたミステリー。ゆうきまさみ先生が描く唯一無二の世界観は、一度読めば誰もが引き込まれること間違いありません。

「羊殺し」の真の動機、そして魁とあかりが迎える感動のラストシーン。その全てを、ぜひ原作漫画で体験してください。