【完全ネタバレ】令和元年のえずくろしい|第1話〜最終話までのあらすじ・結末と感想

【完全ネタバレ】令和元年のえずくろしい|第1話〜最終話までのあらすじ・結末と感想 青年マンガ
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「このシェアハウス、地獄でした。」

大山海先生が描く、息詰まるような群像劇『令和元年のえずくろしい』(原案:上梨裕奨)。大阪に実在したというシェアハウス「ナニハウス」を舞台に、若者たちの欲望、嫉妬、そして分断が渦巻く物語は、読者の心に深く突き刺さります。

この記事では、『令和元年のえずくろしい』の第1話から最終話までのあらすじを完全ネタバレで解説。登場人物たちの関係性がどのように崩壊し、物語がどんな結末を迎えるのか、その全てを明らかにします。

※本記事は作品の核心に触れる内容を含みます。未読の方はご注意ください。

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作品基本情報

作品名 令和元年のえずくろしい
作者 漫画:大山海 / 原案:上梨裕奨
出版社 リイド社
巻数 全1巻(完結)
配信開始日 2023年10月14日

※情報は2025年9月現在のものです。

【警告】ここから先は完全ネタバレです

この記事では、『令和元年のえずくろしい』の物語の始まりから衝撃の結末まで、全てのあらすじを詳細に解説します。

「まだ結末を知りたくない」「自分の目で物語を確かめたい」という方は、この先を読み進める前にもう一度ご検討ください。まずはコミックシーモアの試し読みで、この作品の不穏な空気感を味わってみることを強くおすすめします。

主要登場人物|崩壊するコミュニティの住人たち

物語の中心となるのは、シェアハウス「ナニハウス」に暮らす個性豊かな、しかしどこか歪みを抱えた若者たちです。

  • 陽(よう): 一見すると正義感が強そうに見えるが、その実、自己保身が強く他者を見下す傾向がある。彼の偽善的な言動が、ハウス内の不和を加速させます。
  • れお: 他者への共感が著しく欠如しており、衝動的で危うい行動を繰り返す。彼の存在は、物語における大きな火種となります。
  • サメノ: 謎に包まれた女性キャラクター。多くを語らない彼女の存在が、住人たちの関係性に奇妙な影響を与えていきます。
  • その他の住人たち: ナニハウスには、ゼロ年代から住み着く古参や、夢破れた若者など、約10名が暮らしています。彼らの間には既に見えない序列や根深い対立が存在します。

第1話から最終話までの完全ネタバレあらすじ

物語は、章を追うごとに絶望の渦へと読者を引きずり込んでいきます。その地獄のような日々の流れを、時系列で見ていきましょう。

導入:閉塞感漂うシェアハウスへの新来者

物語は、大阪のシェアハウス「ナニハウス」の淀んだ日常から始まります。住人たちの間には、経済格差や世代間のギャップから生まれた諦めと無気力が蔓延しています。そんな令和元年の夏、2人の新しい男女がナニハウスにやってきます。彼らの登場は、かろうじて保たれていた歪な均衡を崩す、最初の引き金となりました。

衝突:小さな亀裂が大きな断絶へ

新入り2人の存在は、住人たちの嫉妬や欲望を刺激し、小さな摩擦を生み出します。陽の独善的な「正義」や、れおの予測不能な行動が、ハウス内に不穏な空気を広げていきます。日常的な暴言や無視、些細なトラブルが頻発し、読者は息苦しいほどの居心地の悪さを感じることになります。人間関係の綻びは、もはや誰にも止められません。

露呈:剥がれ落ちる仮面と過去の傷

物語が進むにつれ、住人たちが抱える過去が断片的に明かされていきます。貧困、家庭問題、トラウマ…。それぞれが隠していた心の闇が表面化し、利害と感情が激しく衝突します。性的な搾取や暴力的な描写も交えながら、物語は加速度的にダークな展開へ。特に、謎めいたサメノの行動が、人間関係の核心を突く重要な鍵となります。

深刻化:分断と搾取の連鎖

ハウス内の対立は、単なる小競り合いでは済まされなくなります。金銭トラブル、恋愛感情のもつれ、そして仲間内での暴力。住人たちは「敵」と「味方」に分断され、互いを疑い、搾取し合うようになります。信頼は完全に崩壊し、誰もが加害者であり被害者でもあるという、救いのない状況が生まれます。

崩壊:地獄の果てのクライマックス

積み重なった憎悪と不信は、ついに臨界点を超えます。取り返しのつかない決定的な事件が発生し、シェアハウスは物理的にも精神的にも「崩壊」へと向かいます。一部の住人の人生は、この事件によって永遠に変わってしまいました。物語は、彼らがどのように堕ちていくのか、その残酷な選択の結果を冷徹に描き出します。

結末|『令和元年のえずくろしい』が迎えるラストとは

全ての事件の後、ナニハウスはかつての姿を失い、そこにいたはずの住人たちの多くは散り散りになります。

この物語のラストは、明確な「救い」や「希望」を提示しません。誰かが罰せられ、誰かが救われるといった単純な勧善懲悪ではないのです。むしろ、登場人物たちはそれぞれの「敗北」と「孤立」を受け入れ、あるいは無自覚なまま、新たな日常へと放り出されます。シェアハウスという閉鎖空間が崩壊した後、彼らがどこへ向かうのか…。

その結末は、読者に強烈な余韻と問いを残します。タイトルである「えずくろしい(=不快で、あくどい)」という言葉が、読後、重くのしかかってくるでしょう。彼らが迎えた未来の詳細は、ぜひご自身の目で確かめてみてください。

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読みどころと作風|なぜ私たちはこの地獄に惹かれるのか

『令和元年のえずくろしい』の最大の魅力は、その徹底したリアリティと心理描写にあります。

「誰が悪いのか」ではなく、「なぜこうなってしまったのか」という構造的な問題を鋭く描いています。不況や社会の閉塞感といった背景が、登場人物たちの選択にどう影響を与えたのか。本作は、個人の悪意だけでなく、環境が人を壊していく過程を生々しく見せつけます。

作者の大山海先生は、自身のnoteで「『嫌な気持ちになる』という感想は、この漫画にとっては最高の褒め言葉」と語っています。意図的に救済を排し、読者の感情を揺さぶることで、現代社会に潜む闇を浮き彫りにしているのです。

よくある質問(FAQ)

Q: 『令和元年のえずくろしい』は何話まで配信されていますか?
A: コミックシーモアでは、単行本(全1巻)として配信されています。2023年10月14日に配信が開始され、物語はこれで完結しています。ウェブ連載媒体によっては話数単位で分割されている場合がありますが、単行本で一気に読むのがおすすめです。
Q: シリーズは完結していますか?
A: はい、全1巻で完結済みの作品です。続編の予定はなく、この1冊でシェアハウスの崩壊劇の全てが描かれています。

感想・考察|胸糞悪い、でも目が離せない傑作

『令和元年のえずくろしい』を読み終えた時、心に残るのは爽快感ではなく、ずっしりとした重苦しさとやるせなさです。しかし、不思議と「読んでよかった」と思える力強さがあります。

それは、この物語が単なる胸糞漫画ではなく、現代社会の縮図を描いているからではないでしょうか。誰もが悪人になろうとしてなったわけではない。ほんの少しの自己保身、無関心、承認欲求が積み重なり、コミュニティ全体を蝕んでいく様は、私たちの日常と決して無関係ではありません。

もしあなたが、ただ楽しいだけの物語に飽き飽きしているなら、人間の本質に迫るこの強烈な一作をぜひ手に取ってみてください。忘れられない読書体験が、あなたを待っています。

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