「もしも、あの日に戻れたら…」誰もが一度は願うことを、絶望的な形で繰り返す夫の物語『エンドレス離婚~もしも結婚生活をやり直せたなら~』。妻から突きつけられた離婚届をきっかけに、夫・聡は離婚1か月前に戻るタイムリープに囚われてしまいます。なぜ妻は離婚を決意したのか?家族の間に横たわる深い溝とは?
この記事では、2025年10月現在、コミックシーモアで最新51巻まで配信中の本作について、第1話から最新話までのあらすじを時系列で徹底的にネタバレ解説します。物語の核心に触れる内容を含みますので、未読の方はご注意ください。
無自覚なモラハラ夫だった聡が、絶望的なループの中で家族とどう向き合い、何を見つけていくのか。その壮絶な道のりを一緒に追いかけていきましょう。
『エンドレス離婚』の基本情報とあらすじ
まずは、作品の基本情報と、ネタバレなしのあらすじをご紹介します。
- タイトル: エンドレス離婚~もしも結婚生活をやり直せたなら~
- 作者: びばる
- ジャンル: 女性マンガ, ファミリー・子育て, フルカラー
- 最新刊: 51巻(2025年10月3日配信)
ネタバレなしのざっくりあらすじ
二児の父であり、自分を「いい夫」だと信じて疑わない岩井聡。しかしある日、妻の紀子から突然離婚届を突きつけられます。理由が全く理解できない聡の前に現れたのは、謎の弁護士・本性寺。「結婚生活をやり直せる」という彼の言葉をきっかけに、聡は離婚を告げられる1か月前にタイムリープしてしまいます。離婚を回避するため行動を変えようとする聡ですが、何をしても結果は同じ。彼は「離婚の原因に気づくまで」終わらないループ地獄に囚われてしまったのです。繰り返される日々の中で、聡はこれまで見て見ぬふりをしてきた家族の本当の姿、そして自分自身の過ちに直面していきます。
物語の鍵を握る登場人物
『エンドレス離婚』の複雑な人間関係を理解するために、主要な登場人物をおさえておきましょう。
- 岩井 聡(いわい さとし)
本作の主人公。仕事はできるが、家事や育児は妻任せで無自覚な言動が多い。ループを繰り返す中で、夫として、父親としての自分を見つめ直していく。 - 岩井 紀子(いわい のりこ)
聡の妻。家事と育児を一手に担い、心身ともに疲弊している。彼女が離婚を決意した本当の理由が、物語全体の謎を解く鍵となる。 - 岩井 虎太郎(いわい こたろう)
岩井家の長男。優等生に見えるが、心に深い闇を抱えている。家庭内の不和を敏感に感じ取っており、彼の問題が物語を大きく動かす。 - 岩井 きらら(いわい きらら)
岩井家の長女。幼いながらも家庭の空気を読んでおり、時に核心をつく言動を見せる。 - 本性寺(ほんしょうじ)
紀子の離婚弁護士を名乗る謎の男。聡をタイムリープに引き込んだ張本人であり、その目的や正体は物語最大のミステリー。
【完全ネタバレ】第1話から最新51話までのあらすじを時系列で解説!
ここからは、物語の核心に迫るネタバレを含みます。第1話から最新話までの壮絶なループの軌跡を、一気に振り返っていきましょう。
序盤(1巻~10巻):ループ地獄の始まりと聡の浅はかな試行錯誤
妻・紀子から突然離婚を切り出された聡は、謎の弁護士・本性寺によって1か月前に戻るループに囚われます。当初、聡は離婚の原因が分からず、「家事を手伝う」「プレゼントを贈る」といった表面的な改善策で紀子の機嫌を取ろうとしますが、すべて失敗。ループを繰り返すたびに、自分の言動がいかに無神経で、紀子や子供たちを傷つけてきたかを痛感させられます。特に息子・虎太郎の無表情や、紀子の諦めに満ちた瞳が、聡の浅はかさを浮き彫りにしていきます。
中盤(11巻~30巻):家庭の深層へ…虎太郎の問題と紀子の過去
ループは新たな局面へ。聡は虎太郎が学校で深刻な問題を抱えていること、そしてその原因が家庭環境にあることに気づき始めます。しかし、父親としてどう接すればいいか分からず、感情的に叱責するなどして状況を悪化させてしまいます。一方で、紀子が家事・育児・仕事のすべてを一人で背負い込み、自分の人生を犠牲にしてきた過去も明らかになっていきます。聡は、これまで「やってもらって当たり前」だと思っていた日常が、紀子の壮絶な努力の上に成り立っていたことを知り、愕然とするのです。
核心(31巻~48巻):0ループの謎と本性寺の正体
物語は「なぜループが起きるのか?」という根源的な謎、「0(ゼロ)ループ」の存在へと迫ります。聡たちの家族がこうなってしまった全ての始まりである「過去の重大な事件」の断片が明かされ、虎太郎の心の傷や紀子のトラウマが、想像以上に根深いことが判明。聡は、ただ謝るだけでは家族を救えないと悟り、過去の過ちと本気で向き合う覚悟を決めます。同時に、ループの案内人である本性寺自身の過去や、彼が聡をループさせる真の目的にも少しずつ光が当たり始め、物語は一気にミステリーの色を濃くしていきます。
最新章(49巻~51巻):最後のループへ…聡の覚悟と決断
度重なる失敗に心が折れかけた聡は、ついに感情を爆発させ、虎太郎のクレヨンをゴミ箱に捨てるという最悪の行動に出てしまいます。この一件で紀子の心は完全に壊れ、家族は修復不可能な亀裂を迎えたかに見えました。しかし、絶望の淵で聡は、宇宙空間のような不思議な体験を通して、紀子が本当に背負ってきた苦しみのすべてを理解します。
そして迎えた最新51巻。聡は「これを最後のループにする」と固く決意。しかし、その変化をあざ笑うかのように、本性寺は再び聡を過去へ送り込みます。今度こそ家族を崩壊から救うため、聡はこれまで得たすべての記憶と知識を総動員し、綿密な計画を立てて行動を開始します。果たして聡は、この終わらない地獄から抜け出し、家族の笑顔を取り戻すことができるのでしょうか?物語は今、クライマックスに向けた最終局面へと突入しています。
『エンドレス離婚』の重要テーマと伏線考察
本作の魅力は、単なるタイムリープものに留まらない、深いテーマ性にあります。ネタバレを踏まえて、物語の核心に迫るテーマと伏線を考察します。
テーマ:「家族の負の連鎖」と「無自覚な加害」
この物語の根底にあるのは、「家族という名の呪い」とも言える負の連鎖です。聡の無神経さは、彼自身の育ってきた環境に起因する部分があり、それが紀子を追い詰め、さらには子供たちへと影響を及ぼしています。聡がループの中で向き合うのは、自分一人の過ちではなく、世代を超えて受け継がれてきた「無自覚な加害」の連鎖なのです。
伏線考察:本性寺の目的と0ループの真相
最大の謎は、やはり本性寺の存在です。彼は単なる案内人ではなく、聡の行動を試し、時に突き放すような言動を見せます。彼自身も過去に同様のループを経験したのではないか、あるいは、家族の負の連鎖を断ち切れる人間を探しているのではないか、といった考察ができます。そして、すべての元凶である「0ループ」で一体何が起きたのか。これが明らかになる時、物語は本当の結末を迎えることになるでしょう。
まとめ:これは、あなたの家族の物語かもしれない
『エンドレス離婚~もしも結婚生活をやり直せたなら~』は、タイムリープという非現実的な設定を通して、「家族とは何か」「人を本当に理解するとはどういうことか」という普遍的なテーマを突きつけてくる作品です。
最初は自己中心的で救いようのなかった主人公・聡が、地獄のようなループの中で少しずつ人間性を取り戻していく姿は、読む者の胸を強く打ちます。彼の過ちは、決して他人事ではないかもしれません。
現在51巻まで配信され、物語はクライマックスに向けて加速しています。聡は家族を救うことができるのか、そしてループの先に待つ結末とは?ぜひ、あなたの目で見届けてください。