※注意:この記事は、漫画『私を喰べたい、ひとでなし』の重大なネタバレを含みます。結末や各巻の展開を詳しく解説しているため、未読の方はご注意ください。
「私は君を喰べに来ました」――。
衝撃的な一言から始まる、少女と人魚(ひとでなし)の歪で美しい物語『私を喰べたい、ひとでなし』。2025年10月には待望のTVアニメ化も決定し、その人気はますます加速しています。
この記事では、そんな話題作の第1話から最新10巻までのあらすじを、時系列に沿って徹底的にネタバレ解説します。「結末はどうなるの?」「比名子と汐莉の関係が気になる!」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
『私を喰べたい、ひとでなし』とは?作品の基本情報
『私を喰べたい、ひとでなし』は、苗川采(なえかわさい)先生による和風ホラー×百合漫画です。過去の事故で家族を亡くし、生きる意味を見失った少女・八百歳比名子(やおとせ ひなこ)と、彼女を「喰べたい」と語る人魚の少女・汐莉(しおり)の危険な共存関係を描いています。
妖怪を惹きつける“極上の肉”を持つ比名子と、他の妖怪から彼女を守り「一番美味しくなるまで育てる」と誓う汐莉。この二人の関係は、単なる捕食者と被食者にとどまらず、歪んだ愛情、依存、そして救済が複雑に絡み合います。グロテスクでありながらも、どこか切なく美しい世界観が多くの読者を魅了しています。
現在、コミックスは単行本10巻まで発売されており、物語は核心へと迫っています。
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【巻ごとネタバレ】第1巻から最新10巻までのあらすじを徹底解説!
ここからは、各巻の重要な展開を時系列で解説していきます。物語の核心に触れるため、改めてご注意ください。
第1巻:ひとでなしとの出会い、そして「契約」
生きる希望を失っていた少女・比名子は、海辺で美しい少女・汐莉と出会います。しかし、汐莉は「君を喰べに来ました」と衝撃の告白をします。比名子の血肉は、妖怪たちにとって極上のご馳走であり、常に狙われる運命にあることを告げる汐莉。彼女は、他の妖怪から比名子を守る代わりに、「いつか自分が美味しくいただく」という奇妙な契約を持ちかけます。死を願う比名子は、その提案を受け入れ、二人の歪な共同生活が始まります。汐莉が他の妖怪を圧倒的な力で排除する姿は、比名子にとって恐怖と同時に、唯一の救いにも見えるのでした。
第2巻:揺らぎ始める日常と嫉妬の芽生え
汐莉との生活が始まり、比名子の日常は静かに、しかし確実に変化していきます。学校では、比名子の幼馴染である美胡(みこ)が、突然現れた汐莉との親密な関係に嫉妬と疑念を抱き始めます。汐莉の比名子に対する執着は、単なる「捕食対象」へのものだけではないことが徐々に明らかになり、彼女の感情にも揺らぎが見え隠れします。「喰べたい」という言葉の裏に隠された独占欲が、物語に不穏な影を落とし始めます。
第3巻:比名子の過去と「喰べる」ことの意味
この巻では、比名子がなぜ死を願うようになったのか、その原因である家族を失った事故の回想が断片的に描かれます。深いトラウマと罪悪感が、彼女を蝕んでいることが明らかに。同時に、汐莉がなぜ比名子にこれほど執着するのか、その伏線も描かれます。本作において「喰べる」という行為が、単なる捕食ではなく、「所有」や「一体化」といった特別な意味を持つことが示唆され、二人の関係性の異常さが際立ってきます。
第4巻:激化する戦いと深まる絆
比名子を狙う妖怪は、より強力で狡猾になっていきます。汐莉は比名子を守るために激しい戦いを繰り広げますが、その守護は次第に過保護で独占的なものへと変貌。比名子自身も、守られるだけの存在ではなく、汐莉との関係の中で自らの運命と向き合う覚悟を決め始めます。「喰われる餌」と「捕食者」という関係は、いつしか互いを唯一無二の存在とする「共依存」のような絆へと深化していきます。
第5巻:日常の崩壊と巻き込まれる人々
学校行事や町のお祭りを舞台に、妖怪が引き起こす事件が大規模化。これまで比名子と汐莉だけの問題だったはずが、友人である美胡をはじめとする周囲の人間たちを巻き込んでいきます。「普通の日常」が少しずつ壊れていく様に、比名子は心を痛めます。汐莉の「守る」という行為と「喰べる」という目的の間で揺れる葛藤が、この巻で一つのピークを迎えます。
第6巻:物語の核心へ。比名子の血に隠された秘密
なぜ比名子の血肉は、これほどまでに妖怪たちを惹きつけるのか?その秘密の核心に迫るヒントが明かされます。物語は単なる妖怪とのサバイバルから、「救済」と「所有」をめぐる倫理的な問いへと深く踏み込んでいきます。汐莉が比名子を喰べることは、本当に比名子を苦しみから解放する「救済」になるのか。それとも、究極の「所有」に過ぎないのか。読者の考察が最も深まる重要な巻です。
第7巻〜第8巻:試される関係とクライマックスへの序章
汐莉と比名子の間に、決定的な亀裂を生む可能性のある事件が発生します。信頼が揺らぎ、互いの真意が見えなくなる中で、比名子の心はさらに複雑化。汐莉の愛情表現は、時に危険なほどの束縛となって比名子を追い詰めます。物語の主要な登場人物たちの思惑が交錯し、伏線が次々と回収され始めます。比名子は「喰べられて救われる」という願いと、心のどこかに芽生え始めた「生きたい」という想いの間で、激しく揺れ動きます。
第9巻〜第10巻(最新刊):運命の転換点
最強クラスの敵が現れ、汐莉の守りは限界に達します。「喰べる」とは何か、「生きる」とは何か。物語の根幹をなすテーマが、最大の危機の中で問われます。
そして最新刊である10巻では、比名子と汐莉の関係に、これまでの全てを覆すような重大な転換が訪れます。比名子は自らの意思で、ある大きな選択を迫られることに…。ここで描かれる展開は、今後の結末を大きく左右するターニングポイントとなるでしょう。物語は新たな局面を迎え、読者は息をのんで次の展開を待つことになります。
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【結末予想】比名子は喰べられてしまうのか?最終回の展開を考察
現時点(単行本10巻まで)で物語は完結していませんが、これまでの展開から結末を考察してみましょう。
本作の結末として考えられるのは、大きく分けて2つのパターンです。
- バッドエンド:汐莉が比名子を喰べて終わる
物語の原点に立ち返り、汐莉が契約通り比名子を「喰べる」結末です。しかし、それは単なる捕食ではなく、比名子を苦しみから解放する「救済」であり、汐莉にとっては究極の愛情表現として描かれる可能性があります。切なくも美しい、本作らしい結末と言えるかもしれません。 - ハッピーエンド:二人の関係性が変化し、共に生きる道を選ぶ
物語を通して「生きたい」という意志を取り戻した比名子と、比名子を失いたくないと願うようになった汐莉が、「喰う・喰われる」以外の新しい関係を築く結末です。妖怪と人間が共に生きる道を探す、希望に満ちた終わり方になるでしょう。
どちらの結末を迎えるにしても、「汐莉が比名子を喰べたいと願う気持ち」と「比名子が汐莉に救いを求める気持ち」が、どのような形で昇華されるのかが最大の焦点です。最終回で二人がどのような選択をするのか、最後まで目が離せません。
2025年10月放送!アニメ化はどこまで描かれる?
ファン待望のTVアニメ『私を喰べたい、ひとでなし』は、2025年10月より放送が開始されます。
アニメが原作のどこまでを描くかはまだ発表されていませんが、一般的な1クール(全12話程度)のアニメであれば、物語の序盤から中盤、単行本でいうと4巻〜5巻あたりまでの内容が描かれるのではないかと予想されます。
汐莉と比名子の出会いから、二人の関係性が深まり、日常が崩壊し始める最もドラマチックな部分が映像化される可能性が高いでしょう。アニメをきっかけに原作に興味を持った方も、すぐに追いつける絶好のタイミングです。
まとめ:ネタバレを読んだら、原作で本当の衝撃を味わおう!
この記事では、『私を喰べたい、ひとでなし』の第1巻から最新10巻までのネタバレあらすじと結末考察をお届けしました。
文字で読むだけでも引き込まれる物語ですが、苗川采先生の描く繊細で妖艶な絵柄、キャラクターたちの微細な表情の変化が加わることで、その魅力は倍増します。特に、汐莉の美しさと恐ろしさが同居するシーンや、比名子の心の揺れが描かれる場面は必見です。
ネタバレを読んで「やっぱり原作が気になる!」と思った方は、ぜひコミックシーモアで第1話を読んでみてください。無料の試し読みも充実しており、きっとあなたもこの歪で美しい物語の虜になるはずです。