この記事は、漫画『夜を照らすポラリス~なくした記憶と恋の行方~』の第1話から最終巻(完結)までの重大なネタバレを含みます。犯人の正体や物語の結末に触れていますので、未読の方はご注意ください。
「あの日、いなくなった君にもう一度会いたい…」
江唯みじ子先生が描く『夜を照らすポラリス~なくした記憶と恋の行方~』は、忘れられない幼馴染の失踪事件と、記憶を失くした彼にそっくりな青年との出会いが交差する、切なくもスリリングなラブミステリーです。
15年という長い時を経て、止まっていたはずの運命の歯車が再び動き出す時、全ての謎と想いが一つの結末へと収束していきます。
この記事では、『夜を照らすポラリス』の第1話から最終7巻までのあらすじを時系列で追いながら、物語の核心である「倫を消した犯人」の正体、そして衝撃の結末までを徹底解説します。伏線がどのように回収されていくのか、ぜひ最後までご覧ください。
『夜を照らすポラリス』のあらすじ
主人公の木村真美(きむら まみ)は27歳の会社員。彼女の心には、12歳の夏祭りの日を境に忽然と姿を消した幼馴染・倫(りん)の存在が、今も深く刻み込まれています。彼を忘れられない真美は、恋愛にもどこか憶病になっていました。
そんなある日、真美は駅のホームで倫と瓜二つの青年・汐野飛鳥(しおの あすか)と運命的な出会いを果たします。しかし、飛鳥は12歳以前の記憶をすべて失っていました。
「もしかして、彼が倫…?」
淡い期待を抱き、飛鳥に惹かれていく真美。時を同じくして、町の裏山から子どもの白骨遺体が発見されたことで、15年前に止まっていたはずの事件が再び動き始めます。真美の周囲で絡み合う人間関係、家族が隠していた秘密、そして飛鳥の失われた記憶。全てのピースが揃う時、衝撃の真実が明らかになります。
【時系列】第1話から最終話までのネタバレ解説
ここからは、物語の核心に触れるネタバレを含みます。物語の展開を追いながら、結末までの流れを詳しく見ていきましょう。
序盤:倫そっくりの飛鳥との出会いと事件の再始動
物語は、真美が失踪した幼馴染・倫を想い続ける日常から始まります。そんな彼女の前に現れたのが、倫に生き写しの青年・飛鳥でした。記憶喪失であること以外、容姿も雰囲気も倫そのものである飛鳥に、真美は強く惹きつけられます。
しかし、この運命的な再会と時を同じくして、15年間未解決だった「倫失踪事件」が再捜査されることに。裏山から発見された白骨遺体が倫のものである可能性が浮上し、真美の元恋人である刑事・比留間らが捜査を開始します。飛鳥は本当に倫なのか?それとも全くの別人なのか?謎が深まる中、真美は事件の渦中へと巻き込まれていきます。
中盤:深まる謎と張り巡らされた伏線
物語が進むにつれ、飛鳥が断片的に記憶のフラッシュバックに襲われるようになります。それは、彼自身の辛い過去を示唆するものでしたが、倫の記憶とは繋がらないものばかりでした。
一方で、捜査線上に浮かび上がるのは、真美の家族が抱える秘密。特に、真美の姉・由子(ゆこ)の存在が大きな影を落とします。由子は学生時代にいじめられており、そんな彼女を唯一救ってくれたのが倫でした。倫に対して特別な感情を抱いていた由子の言動には、時折不穏な影が見え隠れします。彼女の部屋に残された写真や日記が、事件の真相へと繋がる重要な伏線となっていきます。
終盤・真相:明かされる犯人と衝撃の動機
ある出来事をきっかけに、飛鳥は自身の過去と完全に向き合うことになります。そして、彼は倫ではなかったことが確定的に。彼は事故で両親を亡くし、そのショックで記憶を失っていたのです。
飛鳥の正体が明らかになる一方、真美は姉・由子への疑念を決定的なものにします。真美は由子と二人きりで対峙するため、事件のあった思い出の場所へと向かいます。そこで由子の口から語られたのは、15年間の長きにわたり隠され続けてきた、あまりにも歪んだ真実でした。
倫を消した犯人、それは姉の由子だったのです。
告白の後、由子は自らの命を絶とうとしますが、駆けつけた飛鳥によって一命をとりとめます。こうして、15年にわたる失踪事件は、最も身近な人物による悲劇的な犯行として幕を下ろしました。
倫を消した犯人は誰?由子の歪んだ動機を考察
物語最大の謎である「倫を消した犯人」は、主人公・真美の実の姉である由子でした。では、なぜ彼女は倫を手にかけなければならなかったのでしょうか。
その動機は、倫への独占欲と、妹・真美への激しい嫉妬にありました。
- 倫への特別な想い:学生時代にいじめられていた由子にとって、自分を救ってくれた倫はヒーローであり、特別な存在でした。彼女は倫との間に誰にも邪魔されない「秘密の関係」があると思い込んでいました。
- 真美への嫉妬:しかし、倫の気持ちが常に妹の真美に向いていることに、由子は気づいていました。自分だけを見てくれない倫と、倫の心を奪う真美。その両方に対する愛情は、やがて憎悪へと変わり、歪んだ独占欲へと発展します。
「真美がいなければ、倫は私だけのものになる」
この歪んだ感情が引き金となり、由子は取り返しのつかない罪を犯してしまったのです。姉妹間の複雑な感情と、思春期の少女が抱えた心の闇が、この物語の悲劇を生んだ根本的な原因でした。
主要キャラクター紹介
- 木村 真美(きむら まみ)
- 本作の主人公。15年前に失踪した幼馴染・倫を忘れられない27歳の女性。倫にそっくりな飛鳥と出会い、運命が動き出す。
- 汐野 飛鳥(しおの あすか)
- 倫と瓜二つの容姿を持つ青年。12歳以前の記憶を失っており、自身の過去を探している。真美と心を通わせていく。
- 倫(りん)
- 真美の幼馴染。12歳の夏祭りの夜に行方不明になる。優しく、誰からも好かれる少年だった。
- 木村 由子(きむら ゆこ)
- 真美の姉。物静かで内向的な性格。過去の出来事がきっかけで心に闇を抱えており、物語の鍵を握る人物。
- 比留間(ひるま)
- 真美の元恋人で刑事。倫の失踪事件の再捜査を担当し、真相に迫っていく。
読後の感想・評価|この作品が心に刺さる人とは?
『夜を照らすポラリス』は、単なる恋愛漫画でもミステリー漫画でもありません。「初恋の記憶」という切ないテーマと、「人間の心の闇」という深いテーマが巧みに融合した、読み応えのあるヒューマンドラマです。
伏線が少しずつ回収され、終盤で一気に真相が明らかになる展開は圧巻。特に犯人の動機が明かされるシーンは、衝撃的でありながらも、どこか物悲しさを感じさせます。
この作品は、以下のような方に特におすすめです。
- 切ない幼馴染ものが好き
- ハラハラするサスペンスやミステリーが好き
- キャラクターの心理描写が丁寧な物語を読みたい
- 伏線回収が見事な作品に感動したい
事件の真相は悲しいものですが、真美と飛鳥が過去を乗り越え、未来へ向かって歩き出すラストには、確かな希望の光が感じられます。読後、きっとタイトルの意味を深く噛みしめることになるでしょう。
『夜を照らすポラリス』を今すぐお得に読む方法
『夜を照らすポラリス』は、2025年10月現在、全7巻で完結済みです。物語の結末まで一気に楽しむことができます。
電子書籍ストア「コミックシーモア」では、本作が全巻配信中!お得なクーポンやキャンペーンを利用すれば、さらにお安く購入できるチャンスもあります。
1巻は無料で試し読みもできるので、少しでも気になった方は、ぜひこの機会にチェックしてみてください。切なさと衝撃があなたを待っています!
よくある質問(FAQ)
Q. 結局、飛鳥は倫だったのですか?
A. いいえ、飛鳥と倫は別人です。飛鳥は容姿が似ていただけの全くの別人であり、彼自身も事故で記憶を失っていました。物語の終盤で、彼は自分の過去を取り戻し、真美と共に未来を歩むことを決意します。
Q. 倫を消した犯人は誰ですか?
A. 犯人は、主人公・真美の姉である由子です。倫への歪んだ独占欲と、倫の気持ちが妹の真美に向いていたことへの嫉妬が動機でした。
Q. 漫画は何巻で完結しますか?
A. 『夜を照らすポラリス』は、全7巻で完結しています。コミックシーモアなどの電子書籍ストアで全巻読むことができます。
まとめ:切ないラブと衝撃のミステリーが交差する名作
この記事では、『夜を照らすポラリス』の結末までのネタバレと、犯人の動機について詳しく解説しました。
15年越しの初恋の行方と、その裏に隠された姉妹の確執。全ての謎が解けた時、あなたはどんな感情を抱くでしょうか。ネタバレを知った上で読むことで、キャラクターたちの細かな表情やセリフに隠された伏線に気づき、より一層物語を深く楽しめるかもしれません。
記憶、愛情、嫉妬、そして再生を描いた『夜を照らすポラリス』。まだ読んだことがない方は、ぜひこの機会に手に取ってみてください。

 
  
  
  
  
