※この記事は『火葬場のない町に鐘が鳴る時』の結末を含む重大なネタバレを記載しています。未読の方はご注意ください。
夕暮れの鐘が鳴り響くとき、町は“それ”に支配される——。
和遥キナ先生(原作)と蓮乗寺メイ先生(漫画)がタッグを組んで描く、閉鎖的な田舎町を舞台にしたジャパニーズ・ホラーの傑作『火葬場のない町に鐘が鳴る時』。
「冥奴(めいど)」と呼ばれる異形の存在、隠された町の掟、そして次々と起こる惨劇。一度読み始めたら、そのページをめくる手が止まらなくなること間違いなしの作品です。
この記事では、全14巻で完結した本作のあらすじを各巻ごとに追いながら、物語の核心である「冥奴の正体」や衝撃的な結末まで、徹底的にネタバレ解説していきます。
「結末が気になって夜も眠れない!」「購入前に全体の流れを知っておきたい」という方は、ぜひ最後までお付き合いください。
『火葬場のない町に鐘が鳴る時』作品概要
『火葬場のない町に鐘が鳴る時』は、eヤングマガジン(講談社)で連載されていた人気ホラーサスペンス漫画です。2025年9月現在、コミックスは全14巻で完結しており、多くの電子書籍ストアで配信されています。
原作 | 和遥キナ |
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漫画 | 蓮乗寺メイ |
掲載誌 | eヤングマガジン |
巻数 | 全14巻(完結) |
ジャンル | 青年マンガ, ホラー, サスペンス |
【全巻ネタバレ】『火葬場のない町に鐘が鳴る時』のあらすじを徹底解説
ここからは、物語の始まりから終わりまで、各巻の展開を追っていきましょう。物語の核心に触れるため、心して読み進めてください。
1巻:悪夢の始まりと「冥奴」の襲来
物語は、主人公・卯月勇人が東京から故郷の「みとず町」に帰ってくるところから始まります。幼なじみの豊橋咲たちとの再会を喜ぶ勇人でしたが、町には奇妙な掟がありました。それは、「夕方6時の鐘が鳴ったら、決して外に出てはならない」というもの。その掟を破った勇人は、人ならざるモノ「冥奴(めいど)」に遭遇。平和だった日常は、この日を境に崩れ去っていくのでした。
2巻:父の失踪と勇人の異変
町では不審な死や行方不明事件が多発。勇人は、自身の父親も失踪していることを知り、その行方を追い始めます。冥奴の襲撃は日に日に激しくなり、人々は恐怖に怯えるばかり。そんな中、勇人自身の身体にも原因不明の頭痛といった異変が現れ始め、物語は不穏な空気を増していきます。
3巻:夜の捜索と新たな出会い
父の手がかりを求め、勇人は親友の龍児(ドラゴン)と共に、掟を破って夜の町へと踏み込みます。そこで冥奴に襲われた二人を救ったのは、謎めいた一人の少女でした。彼女との出会いをきっかけに、勇人たちは町の秘密が隠されている場所「三途龍寺」の存在を知ることになります。
4巻:冥奴の弱点と協力者の登場
元戦場記者を名乗る男・冬雨静孝との出会いが、絶望的な状況に一筋の光をもたらします。彼は冥奴が「線香の匂いを嫌う」といった弱点や、その対処法を熟知していました。彼の協力により、勇人たちは初めて冥奴への反撃の糸口を掴みますが、それは町の根深い闇に触れることの始まりでもありました。
5巻:三途龍寺に隠された秘密
勇人たちは、町の秘密が眠る「三途龍寺」へと向かいます。そこには、この町を裏で操る存在の影が見え隠れしていました。町の因習、冥奴の正体、そして父親の失踪。全ての謎が、この寺へと繋がっていることを確信した勇人たちを、さらなる恐怖が待ち受けます。
6巻:父との再会と衝撃の告白
三途龍寺で、勇人はついに父と再会します。しかし、父の口から語られたのは、勇人が「本当の子供ではない」という衝撃の事実と、過去に犯した罪の告白でした。さらに、死者が冥奴として蘇る「冥奴逆蘇」という現象が語られ、勇人の身体の異変がその前兆であることが示唆されます。
7巻:「十弥坊」の出現と母の死
事態はさらに悪化します。勇人の母が人質に取られ、無残にも殺されてしまうのです。そして、冥奴を操る謎の集団「十弥坊」がその姿を現します。彼らの目的は何なのか?悲しみと怒りに震える勇人は、十弥坊に捕らえられそうになりますが、冬雨たちの助けで辛くも脱出します。
8巻:閉ざされた町と仲間たちの危機
みとず町からの脱出を試みる勇人たちですが、道はすべて封鎖され、完全に孤立してしまいます。仲間たちの家は次々と焼かれ、頼りになる協力者は行方不明に。追い詰められた状況の中、仲間内での疑心暗鬼や裏切りも発生し、一行は心身ともに極限状態へと追い込まれます。
9巻:叔父の策略と激化する争い
生き残った幼なじみたちと合流した勇人の前に、叔父である卯月諫未が現れます。彼の策略により、勇人を巡る十弥坊と町の権力者たちの争いはさらに激化。誰が敵で誰が味方なのかも分からない混沌とした状況で、勇人たちは生き残るための戦いを強いられます。
10巻:反撃の糸口と新たな犠牲
勇人は冥奴のさらなる弱点を発見し、戦術的な反撃を開始します。しかし、その反撃は新たな犠牲を生み、物語は「死者の国」という、この世ならざる場所へと繋がる伏線が張られていきます。冥奴を倒せば全てが終わる、そんな単純な話ではなかったのです。
11巻:死の予言とタイムリミット
叔父・諫未による「幼馴染4人のうち1人が1時間以内に死ぬ」という不吉な予言が、勇人たちに突きつけられます。タイムリミットが迫る中、勇人の冥奴逆蘇も最終段階に突入。仲間たちは勇人を救うため、そして自らが生き残るために必死の抵抗を試みます。
12巻:死者の列車と絶望の連鎖
仲間たちの無残な冥奴化、そして発見される勇人の“首のない遺体”。絶望が連鎖する中、物語の舞台は「死者の列車」や「賽の河原」といった、まさしく“死者の国”へと移っていきます。この世とあの世の境界が曖昧になり、物語は予測不可能な領域へと突入します。
13巻:亡者の最果てと悲しい選択
親友の龍児は、仲間を救うために「亡者の最果て」と呼ばれる異界へと足を踏み入れます。そこで幼なじみの咲と再会するも、彼女は現世へ戻ることを拒絶。救えるはずの命、戻らない絆。悲劇は積み重なり、物語はクライマックスに向けて一気に加速します。
息もつかせぬ展開の連続!物語の続きが気になったら…?
物語の核心に迫る!登場人物と「冥奴」の正体
主要登場人物まとめ
- 卯月 勇人(うづき ゆうと):本作の主人公。東京から故郷のみとず町に戻ってきた青年。町の異常な掟と冥奴の存在に直面し、仲間と共に生き残るために戦う。
- 豊橋 咲(とよはし さき):勇人の幼なじみで、物語のヒロイン。心優しい性格だが、過酷な状況の中で精神的に追い詰められていく。
- 龍児(ドラゴン):勇人の親友。熱血漢で、危険を顧みず仲間を助けようとする頼れる存在。
- 冬雨 静孝(とうざめ しずたか):元戦場記者の謎の男。冥奴に関する豊富な知識を持ち、勇人たちを導く。
- 卯月 諫未(うづき いさみ):勇人の叔父。町の秘密を知る重要人物で、その行動は敵か味方か判別がつかない。
「冥奴(めいど)」の正体とは?
物語最大の謎である「冥奴」。その正体は、みとず町で土葬された死者が、強い未練や憎しみによって現世に蘇った存在です。
火葬場のないこの町では、古くから死者を土葬する風習がありました。しかし、その風習が歪んだ形で利用され、町の権力者によって意図的に冥奴が生み出されていたのです。彼らは死者の魂を冒涜し、町の秩序を保つための“恐怖の象徴”として冥奴を使役していました。鐘の音は、冥奴が活動を開始する合図だったのです。
【最終巻】『火葬場のない町に鐘が鳴る時』衝撃の結末とは?
※ここからは最終巻の結末に触れますが、読後感を最大限に楽しんでいただくため、具体的な描写は伏せています。
物語は、全ての元凶である町長との最終決戦を迎えます。舞台は、生者と死者が入り混じる異界。仲間を、そして愛する人を救うため、龍児は己の身を賭した壮絶な戦いに挑みます。
果たして、彼らは呪われた町から生きて帰ることができるのか?
親友が下した悲壮な決断、そして全ての戦いを終えた勇人が選んだ未来とは…。希望と絶望が交錯する、涙なしには読めない衝撃のラストがあなたを待っています。
誰が生き残り、誰が犠牲になるのか。そして、みとず町に本当の平和は訪れるのか。ぜひご自身の目で、この物語の結末を見届けてください。
作品の評価・感想まとめ
『火葬場のない町に鐘が鳴る時』は、読者から多くの反響が寄せられています。ここで、本作の魅力と、一部で見られた意見をまとめてみました。
【長所・魅力的な点】
- 閉鎖的な田舎町ならではのジメジメとした不気味な雰囲気。
- 「冥奴」のデザインや設定が秀逸で、純粋な恐怖を感じられる。
- 伏線が巧みに張り巡らされており、謎が解明されていく過程が面白い。
- 絶望的な状況下での人間ドラマが胸を打つ。
【短所・好みが分かれる点】
- 展開がスピーディーなため、一部キャラクターの心情描写が少ないと感じる部分も。
- グロテスクな描写が多いため、ホラーが苦手な人には刺激が強いかもしれない。
総じて、王道のジャパニーズ・ホラーや、先の読めないサスペンスが好きな方には間違いなくおすすめできる作品です。
よくある質問(FAQ)
- Q. 漫画は何巻まで出ていますか?完結していますか?
- A. 2025年9月現在、全14巻で完結しています。
- Q. どこで連載されていましたか?
- A. 講談社の「eヤングマガジン」で連載されていました。
- Q. どこで読むのがおすすめですか?
- A. コミックシーモアなら、お得なクーポンを利用して全巻まとめ買いができます。無料試し読みも可能なので、まずは作品の雰囲気を確かめてみるのがおすすめです。
まとめ:恐怖と感動の結末をその目で見届けよう!
『火葬場のない町に鐘が鳴る時』のネタバレ解説をお届けしました。閉鎖された町で繰り広げられる恐怖、仲間との絆、そして衝撃の結末。この記事を読んで、少しでも作品の魅力が伝わっていれば幸いです。
文字で読むあらすじだけでは、この作品が持つ本当の恐怖や緊張感、そしてキャラクターたちの繊細な感情の動きは味わいきれません。
ぜひ、コミックでその世界にどっぷりと浸ってみてください。きっと、あなたもこの物語の虜になるはずです。