日常に潜む狂気と、人間の心の闇を鋭く描き出す、もりたゆうこ先生のサスペンス短編集『魔の刻』。2025年現在も多くの読者に衝撃を与え続けている本作は、全2巻で完結しています。
「結末が気になるけど、読むのが怖い…」「購入前にどんな話か知っておきたい」
そんなあなたのために、この記事では『魔の刻』全2巻に収録された6つの物語のあらすじと結末を、ネタバレ全開で徹底解説します。人間の脆さ、そして恐ろしさを存分に味わってください。
【注意】この記事には『魔の刻』全編の重大なネタバレが含まれています。
まだ作品を読んでいない方、自分の目で結末を確かめたい方は、先に作品を読むことを強くおすすめします。以下のリンクからお得に読むことができます。
『魔の刻』の作品概要
まずは『魔の刻』の基本的な情報をおさらいしましょう。
- 作者:もりたゆうこ
- 掲載誌:Kiss(講談社)
- ジャンル:女性マンガ、サスペンス
- 巻数:全2巻(完結済)
本作は、日常のすぐ隣にある「魔の刻」に囚われてしまった女性たちの物語を、1話完結のオムニバス形式で描いた傑作サスペンスです。
『魔の刻』はコミックシーモアで全巻配信中!
『魔の刻』は、2025年11月現在、コミックシーモアで全2巻が配信中です。会員登録で貰えるクーポンを使えば、お得に一気読みすることも可能です。
物語の結末を知った後でも、もりたゆうこ先生が描く登場人物たちの繊細な表情や、息をのむようなコマ割りを体験すると、その魅力にさらに引き込まれること間違いありません。
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各話(収録短編)ごとのネタバレ解説
ここからは、各巻に収録されている短編のあらすじと結末を詳しく解説していきます。人間の欲望と狂気が渦巻く6つの物語を追体験しましょう。
第1巻収録「監禁」のネタバレ
【あらすじ】
ごく普通の生活を送っていた主人公の女性。彼女の日常は、過去に送った一通のファンレターをきっかけに、音を立てて崩れ落ちます。ある日突然、見知らぬ男に拉致され、閉ざされた空間に監禁されてしまうのです。
【結末】
監禁犯の男の動機は、歪んだ愛情と異常な執着心でした。主人公は恐怖の中で生き延びるため、必死に脱出の糸口を探ります。息詰まる心理戦の末、彼女は一瞬の隙を突いて反撃。物語は、彼女が自由を取り戻すものの、心に深い傷を負うというビターな結末で幕を閉じます。解放された彼女の瞳に映る世界は、もう以前と同じではありませんでした。
第1巻収録「殺人」のネタバレ
【あらすじ】
「私の兄は、殺人犯です」――。主人公の女性は、兄が犯した罪によって、「殺人者の妹」という十字架を背負って生きています。世間の冷たい視線と罪悪感に苛まれながら、彼女は兄がなぜ一線を越えてしまったのか、その真相を探り始めます。
【結末】
調査を進めるうち、兄の事件の裏には、家族がひた隠しにしてきた衝撃の秘密が隠されていることが判明します。全てを知った彼女が下した決断は、兄を許すことでも、断罪することでもありませんでした。彼女は家族という名の呪縛から自らを解き放つため、ある行動に出ます。その結末は、静かでありながら、読者の胸に重く突き刺さるものとなっています。
第1巻収録「陵辱」のネタバレ
【あらすじ】
何よりも信じていた親友の裏切り。主人公は、親友が自分の恋人と密かに関係を持っていたことを知ってしまいます。純粋な信頼は、燃え盛るような憎悪と復讐心へと変わっていきました。「あいつらを、絶対に許さない」――彼女の壮絶な復讐劇が始まります。
【結末】
主人公は周到な計画で、親友と元恋人を社会的に、そして精神的に追い詰めていきます。復讐は成功したかのように見えましたが、その過程で彼女自身もまた、大切な何かを失っていました。全てが終わった時、彼女の心に残ったのは達成感ではなく、虚しさと孤独だけ。復讐の果てにあるものとは何かを、強烈に問いかける物語です。
第2巻収録「重婚」のネタバレ
【あらすじ】
愛する夫と結婚し、幸せな日々を送っていると信じていた主人公。しかし、ある日、夫に別の家庭があり、自分は「二人目の妻」だったという衝撃の事実を知ります。完璧だと思っていた日常は、夫の巧妙な嘘によって作り上げられた偽りの城だったのです。
【結末】
裏切りの事実に打ちのめされながらも、主人公はただ泣き寝入りはしませんでした。彼女は夫と、そしてもう一人の妻と対峙することを決意します。法と感情が複雑に絡み合う泥沼の争いの末、彼女は夫への最も効果的な「制裁」を下します。その結末は、まさに因果応報。読者は彼女のしたたかさと強さに、ある種の爽快感すら覚えるかもしれません。
第2巻収録「放火」のネタバレ
【あらすじ】
誰もが羨む美貌と幸せな家庭を持つカリスマ主婦の主人公。しかし、彼女には誰にも言えない暗い過去がありました。その秘密を何者かに知られたことから、彼女の完璧な人生に不協和音が生じ始めます。そしてついに、彼女の家の周りで不審な放火事件が連続して発生するのです。
【結末】
警察や周囲から疑いの目を向けられ、完璧だったはずの日常が崩壊していく中、主人公は真犯人を見つけ出すために奔走します。やがて明らかになる放火犯の正体と、その驚くべき動機。それは、彼女が過去に犯した罪への復讐でした。全ての虚飾を剥がされた彼女が迎える末路は、あまりにも惨めなものでした。
第2巻収録「犠牲」のネタバレ
【あらすじ】
主人公の恋人は、優しくて献身的。しかし、その愛情は次第に度を越し、彼女の全てを支配しようとする「束縛」へと変わっていきます。「君のためだから」という言葉を盾に、彼女の交友関係や行動を制限する恋人。主人公は、その異常な愛の檻から抜け出せずに苦しんでいました。
【結末】
恋人の歪んだ愛はエスカレートし、主人公は心身ともに追い詰められていきます。このままでは自分が壊れてしまうと感じた彼女は、ついに恋人との関係を断ち切るための、ある最後の手段に打って出ます。その方法は、彼女自身が大きな「犠牲」を払うことを意味していました。愛とは何か、本当の幸せとは何かを考えさせられる、重く切ないラストが読者を待ち受けます。
登場人物と作品のテーマ
『魔の刻』には特定の主人公はおらず、各話で異なる女性が主役となります。彼女たちは皆、ごく普通の日常を送っていたはずが、些細なきっかけで人生の歯車を狂わせていきます。
- 監禁:歪んだ愛の被害者
- 殺人:家族の罪に苦しむ者
- 陵辱:裏切りから復讐者へと変貌する者
- 重婚:嘘で固められた幸せから目覚める者
- 放火:過去の罪に追われる者
- 犠牲:共依存の関係に囚われる者
本作のテーマは一貫して「日常に潜む狂気」と「人間の心の闇」です。嫉妬、執着、復讐心、虚栄心といった誰もが持つ可能性のある負の感情が、一線を越えたときにどれほど恐ろしい事態を引き起こすのかを、もりたゆうこ先生は容赦なく描き出しています。
感想とおすすめしたい読者層
どの物語も読後感が重く、ずっしりと心に残ります。しかし、それは単に「怖い」とか「嫌だ」という感情ではありません。描かれているのは、もしかしたら自分や自分の身近な人にも起こりうるかもしれない、紙一重の世界なのです。
だからこそ、ページをめくる手が止まらなくなる引力があります。人間の本質的な恐ろしさや愚かさを、エンターテイメントとして見事に昇華させた傑作と言えるでしょう。
【こんな方におすすめです】
- 湊かなえ作品のような「イヤミス」が好き
- 人間の心理を深く描いたサスペンスが好き
- ハッピーエンドだけが物語じゃないと思っている
- 日常が壊れていくゾクゾク感を味わいたい
よくある質問(Q&A)
- Q. 『魔の刻』は無料で読めますか?
- A. 2025年11月現在、全話を無料で合法的に読めるサービスはありません。しかし、コミックシーモアなどの電子書籍サイトでは、無料の試し読みや、新規登録クーポンを利用してお得に購入することが可能です。
- Q. ドラマ化や映像化はされていますか?
- A. 2025年11月現在、公式な映像化の情報はありません。しかし、その衝撃的な内容は映像化にぴったりで、今後の展開に期待が持たれます。
まとめ:日常の隣にある恐怖を体感せよ
この記事では、もりたゆうこ先生の『魔の刻』について、全2巻のネタバレあらすじと結末を解説しました。
6つの物語はどれも、私たちの平穏な日常がいかに脆いものであるかを突きつけてきます。結末を知った上で読むことで、キャラクターたちの表情やセリフに隠された伏線に気づき、より深く物語を味わうことができるはずです。
まだ読んでいない方はもちろん、再読したい方も、この機会にぜひ手に取ってみてください。人間の心の闇を覗く、忘れられない読書体験があなたを待っています。


