レ・ミゼラブル(みなもと太郎版)ネタバレ|全2巻のあらすじと結末を時系列で解説

レ・ミゼラブル(みなもと太郎版)ネタバレ|全2巻のあらすじと結末を時系列で解説 青年マンガ
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ヴィクトル・ユゴーの不朽の名作『レ・ミゼラブル』。その重厚な物語を、なんとギャグ漫画の巨匠・みなもと太郎先生が描くとどうなるのか?この記事では、そんな異色の漫画版『レ・ミゼラブル』の結末までを徹底的にネタバレ解説します。

原作の感動はそのままに、随所に散りばめられたユーモアが光る本作。物語の核心に触れていきますので、未読の方はご注意ください。

この記事で解説する漫画『レ・ミゼラブル』について

この記事で取り上げるのは、みなもと太郎先生による漫画版『レ・ミゼラブル』です。数あるコミカライズの中でも、特に個性的な作品として知られています。

【ご注意】この記事は重大なネタバレを含みます

本記事は、物語の導入から衝撃の結末まで、全2巻のストーリーを詳しく解説しています。「まずは自分の目で物語を確かめたい!」という方は、先に作品を読むことを強くおすすめします。

作品の基本情報(みなもと太郎版)

まずは、本作の基本情報をおさえておきましょう。2025年11月現在、電子書籍サイト「コミックシーモア」で全巻配信中です。

  • タイトル:レ・ミゼラブル
  • 作者:みなもと太郎
  • 巻数:全2巻(上・下)完結
  • ジャンル:青年マンガ、ギャグ・コメディー、歴史
  • 配信サイト:コミックシーモアなどで配信中

重厚な原作をわずか2巻に凝縮しつつ、みなもと節が炸裂する唯一無二の作品です。

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【ネタバレ】第1巻(上)のあらすじ|ジャン・バルジャンの苦悩と転機

物語は、主人公ジャン・バルジャンの壮絶な人生から始まります。原作の骨太なストーリーはそのままに、コミカルな描写が加わることで、独特のテンポで物語が進んでいきます。

すべては一本のパンから…ジャン・バルジャンの過酷な過去

飢えた甥のためにパンを一つ盗んだ罪で、19年も投獄されたジャン・バルジャン。出所後も「元囚人」の烙印を押され、社会から冷たい仕打ちを受けます。人間不信に陥り、すっかり心が荒んでしまった彼が出会ったのが、慈悲深いミリエル司教でした。

司教の家から銀の食器を盗んで逃げるも、すぐに捕まってしまうバルジャン。しかし司教は彼を許し、「銀の燭台も持っていくのを忘れていた」とまで言って彼を庇います。この計り知れない優しさが、バルジャンの凍りついた心を溶かし、彼は正しい人間として生きることを誓うのでした。

市長マドレーヌとしての成功と忍び寄る影

過去を捨て「マドレーヌ」と名を変えたバルジャンは、事業で成功を収め、ついには市長にまで上り詰めます。人々のために善政を敷く彼でしたが、その正体を執拗に追い求める男がいました。法の番人、ジャヴェール警部です。

そんな中、バルジャンは薄幸の女性ファンティーヌと出会います。彼女は愛する娘コゼットのため、過酷な労働に身を投じていました。彼女の悲惨な運命を知ったバルジャンは、救いの手を差し伸べようと決意します。この出会いが、彼の運命を再び大きく動かすことになるのです。

【ネタバレ】第2巻(下)のあらすじ|愛と革命、そして結末へ

物語はクライマックスへ。コゼットとの出会い、パリの動乱、そしてジャヴェールとの最後の対決が描かれます。シリアスな展開の中にも、みなもと太郎先生らしいギャグが光ります。

コゼットとの出会い、そしてパリへ

バルジャンは、亡きファンティーヌの遺言に従い、娘コゼットを救出します。彼女を預かっていたテナルディエ夫妻の劣悪な環境からコゼットを連れ出し、二人は親子として静かな生活を始めます。しかし、ジャヴェールの執拗な追跡は止むことがありません。

パリの修道院で穏やかな時を過ごし、美しく成長したコゼット。彼女は、革命を志す青年マリウスと運命的な恋に落ちます。しかし、彼らの恋路は、時代の大きなうねりに飲み込まれていくのでした。

革命のバリケードとジャヴェールとの決着

1832年6月、パリで民衆蜂起が発生。マリウスも理想のために、仲間たちと共にバリケードで戦うことを決意します。コゼットの恋人を死なせたくない一心で、バルジャンもまた戦いの渦中へと飛び込んでいくのです。

混乱の中、バルジャンは宿敵ジャヴェールと再会。彼を殺す絶好の機会を得ながらも、バルジャンはジャヴェールを解放します。法と正義だけを信じて生きてきたジャヴェールは、この理解を超えた「慈悲」の前に、自らの信念を根底から覆されてしまいます。

漫画『レ・ミゼラブル』の最終回・結末を解説

革命の嵐が過ぎ去り、マリウスとコゼットは結ばれます。バルジャンは二人の幸せを静かに見守り、自らの正体をマリウスに告白して身を引きます。

しかし、テナルディエの密告から、マリウスは革命の日に自分を救ったのがバルジャンであったことを知ります。二人が駆けつけたとき、バルジャンはまさにその長い人生の幕を閉じようとしていました。

愛するコゼットに見守られながら、彼はファンティーヌとの約束を果たし、司教から受け継いだ魂の光を次の世代へと託します。みなもと太郎版では、この感動的なラストシーンが、原作への深いリスペクトと共に描かれています。その最後の表情に何が描かれているのかは、ぜひ本編で確かめてみてください。

漫画版の特徴|原作との違いは「ギャグ」のさじ加減

みなもと太郎版『レ・ミゼラブル』最大の特徴は、なんといっても「ギャグ」です。

  • 重厚なテーマを軽妙に:登場人物が突然メタ的な発言をしたり、コマの隅でシュールなやり取りが繰り広げられたりと、シリアスな場面でも読者をクスリとさせます。
  • キャラクターの魅力:原作の厳格なジャヴェールも、どこか人間味のあるコミカルな一面を見せるなど、キャラクターがより親しみやすく描かれています。

この独特のバランス感覚によって、原作の持つ重苦しさが和らぎ、壮大な物語をサクサクと読み進めることができます。「原作は長くて挫折した」という方にこそ、読んでほしい一作です。

『レ・ミゼラブル』はこんな人におすすめ!

壮大な人間ドラマと、予想外のギャグが融合したみなもと太郎版『レ・ミゼラブル』。以下のような方に特におすすめです。

  • 原作や映画が好きで、違う切り口の『レ・ミゼラブル』に触れてみたい方
  • 重厚な物語は好きだけど、暗すぎるのは苦手という方
  • みなもと太郎先生のファンの方
  • 歴史や文学を漫画で気軽に楽しみたい方

全2巻で完結しているので、時間がない方でも一気に読破できます。この機会に、新しい『レ・ミゼラブル』の世界に飛び込んでみませんか?

よくある質問(FAQ)

Q1:この漫画は原作とストーリーが大きく違いますか?

A:いいえ、物語の大筋は原作に非常に忠実です。ジャン・バルジャンの生涯、ジャヴェールとの対立、コゼットとマリウスの恋、六月暴動といった主要なエピソードはしっかりと描かれています。最大の違いは、みなもと太郎先生独自のギャグやコメディタッチの演出が加えられている点です。

Q2:コゼットは何巻から登場しますか?

A:ファンティーヌの娘としてのコゼットは第1巻(上)から登場しますが、ジャン・バルジャンと出会い、物語の中心人物の一人として活躍し始めるのは第2巻(下)からです。

Q3:結末はバッドエンドですか?

A:主人公ジャン・バルジャンの最期は描かれますが、彼の人生は決して無駄ではなく、その魂はコゼットやマリウスに受け継がれていきます。悲劇的な要素は多いですが、希望の光が感じられる感動的な結末となっており、読後感は決して悪くありません。