【ご注意】この記事には、漫画『少年のアビス』の重大なネタバレが含まれています。結末を知りたくない方は、ブラウザバックを推奨します。
閉塞感に満ちた田舎町で、ひとりの少年が出会ったのは「死」の匂いを纏う美しい女性でした。希望のない日々に、彼は何を見つけ、どこへ向かうのか――。
峰浪りょう先生が描く衝撃の“スーサイドラブストーリー”『少年のアビス』は、2024年に堂々の完結を迎えました。
この記事では、第1話から最終話（第183話）までの壮絶な物語を、各巻のあらすじと共に徹底的にネタバレ解説します。物語の結末、登場人物たちの行く末、そして残された謎や伏線について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
『少年のアビス』とは？作品概要
『少年のアビス』は、読む者の心を深くえぐる、強烈な人間ドラマです。まずは基本的な作品情報からご紹介します。
作者・連載情報
- 作者: 峰浪りょう
- 出版社: 集英社
- 連載誌: 週刊ヤングジャンプ
- 連載期間: 2020年～2024年
- 巻数: 全18巻（完結）
2022年には実写ドラマ化もされ、その過激で繊細な描写が大きな話題を呼びました。
全巻お得に読むならコミックシーモア！
『少年のアビス』は、電子書籍サイト「コミックシーモア」で全18巻が配信中です。今ならお得なクーポンやキャンペーンも充実しています。
ネタバレを読んで気になった方は、ぜひ原作の持つ独特の空気感や、息をのむような心理描写を体験してみてください。試し読みも可能なので、まずはお気軽にチェックしてみてはいかがでしょうか。
【結論】最終回の結末は？令児が選んだ未来とは
先に物語の結末を知りたい方のために、結論からお伝えします。
主人公・黒瀬令児は、長い葛藤と絶望の果てに、青江ナギと共に生まれ育った町を出ることを選びます。それは、死を選ぶことでも、全てを諦めることでもない、「生きる」ための逃避行でした。
物語は第183話で完結しますが、単行本の最終18巻では連載時から大幅な加筆が行われ、キャラクターの心情がより深く描かれています。そのため、連載で追っていた読者からも「印象が全く違う」という声が上がっており、その結末の解釈は今なお議論を呼んでいます。
では、そこに至るまでにどのような物語が紡がれたのでしょうか。各巻のネタバレを追いながら、その軌跡を振り返っていきましょう。
【巻別】少年のアビス ネタバレあらすじ（1巻～18巻）
ここからは、単行本1巻から最終18巻までの流れを、重要なポイントに絞って解説していきます。
1巻：アビスへの入り口
収録話：第1話～第7話
引きこもりの兄、認知症の祖母、そして過干渉な母・夕子。主人公の高校生・黒瀬令児は、そんな家族と小さな町に縛られ、未来への希望を持てずに生きていました。ある日、彼は憧れのアイドルグループ「アクリル」の元メンバー・青江ナギと運命的な出会いを果たします。「私と、一緒に死んでくれませんか？」――ナギの言葉をきっかけに、令児の日常は壊れ始めます。二人が川へ身を投げようとしたその時、担任教師の柴沢由里が現れ、物語は大きく動き出します。
2巻：歪んだ庇護
収録話：第8話～第17話
令児を救った担任の柴沢（柴ちゃん先生）は、彼を自宅に匿います。しかし、それは教師としての保護ではなく、歪んだ愛情と支配欲の始まりでした。一方、令児の幼馴染である秋山朔子（チャコ）は、町に住む小説家・似非森と出会い、危険な関係に足を踏み入れてしまいます。令児を取り巻く人間関係は、徐々に狂気の色を帯びていきます。
3巻～7巻：加速する絶望と崩壊
収録話：第18話～第68話
柴ちゃん先生の令児への執着はエスカレートし、常軌を逸した行動へと発展。やがて事件へと繋がり、彼女は逮捕されます。同時進行で、令児の母・夕子の過去や、父親にまつわる衝撃の事実が判明。家族という名の呪いが、令児をさらに深い絶望の淵へと追い詰めていきます。登場人物たちの嘘と秘密が絡み合い、物語は予測不能な展開を迎えます。
8巻～11巻：町の呪縛
収録話：第69話～第108話
チャコは心身ともに追い詰められ、大きな変化を迎えます。令児もまた、厳しい現実の中で心をすり減らしていく日々。この町に渦巻く閉塞感の正体、そして小説家・似非森がこの町に来た本当の理由など、過去の因縁が次々と明らかになり、物語の核心へと迫っていきます。
12巻～16巻：それぞれの深淵
収録話：第109話～第160話
物語は中盤から終盤へ。令児、ナギ、チャコ、そして幼馴染の玄。それぞれが抱える「アビス（深淵）」が交錯し、激しくぶつかり合います。支配、裏切り、暴力――。令児を巡る状況はますます混沌とし、彼は精神的に限界寸前まで追い込まれます。誰もがこの町からの「脱出」を模索しますが、その試みはことごとく阻まれてしまいます。
17巻：決断の序章
収録話：第161話～第172話
物語は最終局面へ。令児は、姿を消したナギを捜し、この町を出るという強い動機を得ます。母・夕子との対決、チャコや玄との関係の清算など、全ての伏線を回収するための舞台が整い、息をのむような展開が続きます。
18巻：少年はアビスの向こうへ
収録話：第173話～第183話（最終話）
ついにナギと再会した令児。二人が選んだ道とは。そして、最大の壁として立ちはだかる母・夕子との最後の対峙。終盤は、まるでジェットコースターのように物語が加速します。連載版の最終話からさらに加筆された単行本版では、令児の選択に新たな意味が与えられ、読者に深い余韻を残します。彼らが辿り着いた結末が希望なのか、それとも新たな絶望の始まりなのか。その答えは、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
主要キャラクターたちの行く末
物語を彩った主要な登場人物たちは、どのような結末を迎えたのでしょうか。
- 黒瀬令児：全ての呪縛を断ち切り、自らの意志で町を出ることを決断。ナギと共に新たな一歩を踏み出します。
- 青江ナギ：令児に「死」を提示した彼女でしたが、最終的には彼と共に「生」を選び取ります。彼女の過去のトラウマも、物語の重要な鍵となります。
- 柴沢由里：令児への異常な執着の末、法によって裁かれます。彼女の行動は、物語全体を大きく揺さぶるトリガーとなりました。
- 秋山朔子（チャコ）：令児への複雑な想いや似非森との関係を経て、多くの傷を負いながらも、自分自身の足で未来へ歩み始めます。
- 似非森：物語の影の主役とも言える存在。最後まで謎めいた言動で周囲を掻き乱し、その結末は読者の解釈に委ねられています。
ラストの解釈｜打ち切り説と単行本での加筆
『少年のアビス』の終盤は展開が非常に早く、「駆け足だった」「打ち切りだったのでは？」といった声も一部で見られました。しかし、作者の峰浪りょう先生は、最終18巻で大幅な加筆を行い、連載時だけでは描ききれなかったキャラクターの心情や情景を丁寧に補完しています。
この加筆により、結末の印象は大きく変わりました。単なる「逃避行」ではなく、令児が自らの意志で未来を掴み取ろうとする、ほのかな希望を感じさせる終わり方へと昇華されています。
完全なハッピーエンドとは言えないかもしれません。しかし、絶望の淵から這い上がろうとする人間の強さを描いた、忘れがたいラストシーンであることは間違いないでしょう。
よくある質問（FAQ）
Q. 最終話は何話ですか？
A. 週刊ヤングジャンプでの連載最終話は第183話です。単行本では第18巻に収録されており、加筆・修正が加えられています。
Q. コミックシーモアで全巻読めますか？
A. はい、2025年11月現在、コミックシーモアでは完結済みの全18巻を読むことができます。
Q. 実写ドラマの続きは原作で読めますか？
A. はい、実写ドラマは原作の序盤を描いたものです。ドラマの続きが気になる方は、ぜひ原作を読んでみてください。物語の深淵は、その先に広がっています。
まとめ：ネタバレを読んでも面白い！『少年のアビス』の魅力
『少年のアビス』のネタバレあらすじを、第1話から最終話までご紹介しました。
本作は、ただ暗く重いだけの物語ではありません。極限状況の中で浮き彫りになる人間の脆さ、強さ、そして微かな希望を描いた、唯一無二の作品です。
ネタバレを読んで結末を知ったとしても、いや、知ったからこそ、キャラクターたちの些細な表情やセリフに込められた意味に気づき、より深く物語を味わえるはずです。
あなたも、黒瀬令児が彷徨った「アビス」の旅を、最初から追体験してみませんか？
