【ご注意】
この記事は、漫画『記憶屋』の重大なネタバレを含みます。原作小説や映画版の結末にも触れるため、未読の方はご注意ください。
「あなたの記憶、消します」――。
もし、辛い記憶だけを消してくれる存在がいたら、あなたはどうしますか?
都市伝説として囁かれる「記憶屋」を巡る、切なくも美しい物語『記憶屋』。2020年には映画化もされ、多くの人々の心を揺さぶりました。
この記事では、漫画版『記憶屋』(全2巻)の第1話から最終話までのあらすじを、結末の核心に触れながら徹底的にネタバレ解説します。
「記憶屋の正体は誰?」「遼一と杏子、真希の恋の行方は?」「ラストはどうなるの?」
そんなあなたの疑問に、物語の時系列に沿って丁寧にお答えします。この記事を読めば、『記憶屋』の物語のすべてが分かります。
漫画『記憶屋』の作品情報
『記憶屋』は、織守きょうや先生による大人気小説を原作としたコミカライズ作品です。作画は村山なちよ先生が担当し、原作の持つ切ない空気感やキャラクターの繊細な感情を見事に描き出しています。
| 原作 | 織守きょうや |
|---|---|
| 作画 | 村山なちよ |
| 出版社 | KADOKAWA |
| 掲載誌 | 月刊ミステリーボニータ |
| 巻数 | 全2巻(完結) |
| ジャンル | ミステリー、ヒューマンドラマ、恋愛 |
物語は完結済みのため、一気に最後まで読むことができます。謎が謎を呼ぶ展開に、ページをめくる手が止まらなくなること間違いなしです。
漫画『記憶屋』の全話ネタバレあらすじ
ここからは、物語の核心に迫るネタバレ解説です。大学生の遼一が、恋人の記憶喪失をきっかけに「記憶屋」の謎を追う、その軌跡をたどっていきましょう。
序盤:都市伝説「記憶屋」と恋人の異変
主人公の大学生・吉森遼一は、人の記憶を消すことができるという都市伝説「記憶屋」に興味を持っていました。彼には、年上の恋人・澤田杏子と、気兼ねなく話せる幼なじみの河合真希がいます。
遼一は杏子へのプロポーズを決意しますが、その矢先、杏子の様子が一変。なんと杏子は、遼一に関する記憶だけをすべて失ってしまったのです。
突然の出来事に打ちひしがれる遼一。杏子が記憶を失う直前、「嫌な記憶を消したい」と話していたことを思い出し、彼女の記憶を消したのが「記憶屋」ではないかと疑い始めます。
「なぜ杏子は記憶を消す必要があったのか?」「記憶屋とは何者なのか?」
遼一は、杏子の記憶を取り戻すため、そして真実を知るために、真希や大学の先輩である弁護士・高原智秋の協力を得て、記憶屋の調査を開始します。
中盤:記憶屋の調査と交差する人々の想い
調査を進める中で、遼一は「記憶を消された人」や「記憶を消してほしいと願う人」に次々と出会います。
DVの恐怖から逃れるために恋人の記憶を消した女性。愛する人に自分の死を忘れさせるため、記憶屋を探す高原。それぞれの人物が抱える、辛く、切実な想い…。
記憶を消すことは、本当にその人のためになるのか?忘れられる側の痛みは誰が癒すのか?
遼一は、記憶屋を追ううちに、人の記憶が持つ重みと、それを消すことの是非について深く苦悩していきます。様々なエピソードが群像劇のように描かれ、物語は深みを増していきます。
そして、調査の末に遼一は、記憶屋に関するある法則にたどり着きます。それは、物語を根底から覆す、衝撃的な真実への入り口でした。
終盤:明かされる記憶屋の正体と悲しい真実
遼一が追い続けた「記憶屋」の正体。それは、ずっと彼のそばにいた幼なじみの河合真希でした。
真希は、人の記憶に干渉し、特定の記憶を消すことができる能力の持ち主だったのです。彼女は過去に自身の辛い記憶を消された経験から、同じように苦しむ人々を「救う」ために記憶屋として活動していました。
ではなぜ、杏子の記憶を消したのか?
そこには、遼一への長年の片想いが関係していました。遼一が杏子にプロポーズすることを知った真希は、嫉妬と「遼一を守りたい」という歪んだ愛情から、杏子の中から遼一の記憶を消してしまったのです。
すべての真実を知った遼一は、真希と対峙します。長年隠されてきた想いと、犯した罪。二人の関係は、取り返しのつかない地点へとたどり着いていました。
結末:彼らが選んだ未来とは?
物語は、あまりにも切ない結末を迎えます。
自分の犯した罪と遼一への想いに苦しむ真希。彼女は最後に、ある大きな決断を下します。それは、遼一を想うがゆえの、あまりにも自己犠牲的で悲しい選択でした。
その選択によって、遼一と真希の関係はどうなってしまうのか。杏子の記憶は戻るのか。
ラストシーンで描かれるのは、救いとも絶望ともとれる、静かで余韻の残る光景です。忘れられることでしか成り立たない幸せの形に、きっと誰もが胸を締め付けられるでしょう。
この衝撃の結末は、ぜひご自身の目で確かめてみてください。涙なしには読めない、忘れられない読書体験があなたを待っています。
『記憶屋』の主な登場人物
『記憶屋』の魅力的な登場人物たちを、相関図をイメージしながらご紹介します。
| キャラクター | 役割・特徴 |
|---|---|
| 吉森 遼一 | 本作の主人公。恋人・杏子の記憶喪失をきっかけに「記憶屋」の謎を追う大学生。 |
| 河合 真希 | 遼一の幼なじみ。明るく気さくな性格で、遼一の調査に協力するが、ある大きな秘密を抱えている。 |
| 澤田 杏子 | 遼一の恋人で、結婚を考えていた相手。ある日突然、遼一に関する記憶だけを失ってしまう。 |
| 高原 智秋 | 遼一の大学の先輩で弁護士。冷静沈着だが、彼自身もまた記憶屋を求める理由を抱えている。 |
原作小説・映画版との違いは?
『記憶屋』は小説、漫画、映画と複数のメディアで展開されていますが、それぞれに少しずつ違いがあります。
- 原作小説:全4巻+スピンオフ1巻。各登場人物の視点やエピソードがより深く掘り下げられており、物語の世界観を最も濃密に味わえます。
- 映画版:山田涼介さん主演で実写化。遼一の視点を中心に、2時間のヒューマンドラマとして再構成されています。オリジナルの展開もあり、原作ファンも楽しめます。
- 漫画版:全2巻とコンパクトながら、原作の重要なエッセンスを凝縮。ビジュアルでキャラクターの感情が伝わりやすく、物語の展開をスピーディーに追うことができます。
漫画版は、まず『記憶屋』の世界に触れたいという方に最適です。この切ない物語の導入として、ぜひ手にとってみてください。
【考察】記憶を消すことは「救い」か「罪」か?
『記憶屋』が読者に問いかける最大のテーマは、「記憶を消すことの是非」です。
真希の行いは、辛い記憶に苦しむ人にとっては「救い」かもしれません。しかし、それは同時に、その人の成長の機会や、大切な人との繋がりを一方的に断ち切る「罪」とも言えます。
忘れさせたいと願う人。忘れたくないと願う人。そして、忘れられて傷つく人。
誰かの幸せが、誰かの不幸せの上に成り立ってしまう。そんな普遍的な問いを、本作は突きつけてきます。あなたがもし「記憶屋」に出会ったら、何を願い、何を守りますか?
『記憶屋』に関するQ&A
最後に、『記憶屋』に関するよくある質問にお答えします。
- Q. 記憶屋の正体は誰ですか?
- A. 主人公・遼一の幼なじみである河合真希です。彼女は人の記憶を消す能力を持っています。
- Q. 物語はハッピーエンドですか?バッドエンドですか?
- A. 一言で言い表すのは非常に難しい結末です。登場人物の誰かにとっては救いかもしれませんが、別の誰かにとっては悲しい結末と言えます。切ないけれど、どこか温かい余韻が残るラストだと感じる読者が多いようです。
- Q. 漫画は全何巻ですか?
- A. 漫画版は全2巻で完結しています。サクッと一気に読むことができます。
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今回は、漫画『記憶屋』のネタバレあらすじや正体について徹底解説しました。
記憶をめぐる、切なくも美しいミステリー。衝撃のラストを知った上で読み返すと、キャラクターたちの何気ないセリフや表情に隠された伏線に気づき、新たな感動が生まれます。
「この結末、自分の目で確かめたい!」
「もう一度、遼一たちの物語に浸りたい…」
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