「その“神”は、善悪では測れない――」
公務員バディが、人知を超えた怪異「領怪神犯」に挑む新感覚ホラーミステリー『領怪神犯』。その独特な世界観と予測不能な展開に、多くの読者が引き込まれています。
この記事では、そんな『領怪神犯』の第1話から最新4巻「拾異」までのあらすじを徹底解説。物語の核心に迫るネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
物語の結末はどうなるのか？片岸が追う妻の行方は？この記事を読めば、シリーズ全体の謎と魅力がすべてわかります。
この記事のポイント（TL;DR）
『領怪神犯』は、“神”が引き起こす説明不能な現象を公的組織「特別調査課」が調査する物語です。物語は1巻から3巻にかけて、不可解な事件と組織の過去が繋がり、最終的には失踪した主人公の妻の謎と、世界の根幹に関わる衝撃的な真相へと辿り着きます。本作の全貌を知りたい方は、このまま読み進めてください。
『領怪神犯』とは？作品の基本情報
『領怪神犯』は、木古おうみ先生による人気の和風ホラー小説です。まず、物語の舞台設定と主要な登場人物をご紹介します。
あらすじ・世界観
日本各地で発生する、科学では説明不可能な怪異――それらは「領怪神犯（りょうかいしんぱん）」と呼ばれています。空から巨大な目玉が降ってきたり、人の内臓だけが忽然と消えたり。そんな常識外れの現象を調査・記録するために、役所内に秘密裏に設置されたのが「領怪神犯特別調査課」です。
物語は、この特別調査課に所属する公務員の片岸と、その部下である宮木のバディを中心に展開。彼らは淡々と、しかし確実に、日本各地の不可解な事件の真相に迫っていきます。しかし、その調査は、片岸自身の個人的な目的――失踪した妻の行方――にも繋がっていくのです。
主要登場人物
- 片岸（かたぎし）：特別調査課の課長代理。常に冷静沈着で、感情を表に出さない。失踪した妻の手がかりを追い、領怪神犯の調査に身を投じている。
- 宮木（みやぎ）：片岸の部下。どこか飄々としているが、優れた観察眼を持つ。片岸をサポートしながら、怪異の謎に挑む。
【巻別】領怪神犯のネタバレあらすじを徹底解説
ここからは、小説版『領怪神犯』の各巻のあらすじを、重要なネタバレを含めて時系列で解説していきます。物語がどのように進み、謎が深まっていくのかを追っていきましょう。
※ここから先は物語の核心に触れる重大なネタバレを含みます。ご注意ください。
第1巻：怪異の幕開けと謎の始まり
第1巻では、読者を『領怪神犯』の世界へと引き込む、印象的な怪異が次々と登場します。
- 「落ちてくる御神体」：ある村に、空から巨大な腕や目玉が降ってくる事件。村人はそれを「御神体」として崇めるが、その裏には不気味な風習が隠されていました。
- 「消える内臓」：遺体から内臓だけが綺麗に失われる不可解な現象。
- 「水底の箱の神」：ダムの底に沈んだ村にまつわる怪異。人を誘う謎の声の正体とは…。
一見すると短編連作のように見えますが、各事件の調査記録を通じて、特別調査課の役割と、片岸が個人的に「何か」を探していることが少しずつ明らかになります。物語全体の導入として、完璧な一冊です。
第2巻：明かされる組織の過去
第2巻では、物語の視点が過去へと遡ります。描かれるのは、今から20年前の「領怪神犯対策本部」時代のエピソード。現在の特別調査課がどのようにして生まれたのか、その起源が明かされます。
元刑事の切間、民俗学者の凌子、そして“視える”力を持つ烏有定人といった、組織の創設メンバーたちが登場。彼らが悪戦苦闘しながら、領怪神犯という未知の存在に立ち向かう姿が描かれます。この過去編を読むことで、現在の調査課が持つ記録の重要性や、組織内に存在する秘密の存在が浮かび上がり、物語に一層の深みを与えます。
第3巻：核心に迫る大規模調査
物語は現在に戻り、核心へと大きく動き出します。特別調査課に、驚異的な記憶力を持つ新人・穐津（あきつ）が配属。彼女の存在が、膠着していた調査に新たな風を吹き込みます。
そして、これまでデスクワークが主だった上層部も参加する、前代未聞の大規模な実地調査が開始されます。目的は、最も謎に包まれた「知られずの神」の調査と、過去の失踪者たちの捜索。この調査を通して、組織が隠してきた記録の“空白部分”と、片岸の妻の失踪事件が、ついに一本の線で繋がることになります。クライマックスに向け、緊張感が一気に高まる巻です。
第4巻「拾異」：物語を補完する後日譚と番外編
第4巻「拾異（しゅうい）」は、本編の事件のその後や、キャラクターたちの日常を描いた番外編・後日譚を収録した一冊です。Webで限定公開された短編や書き下ろしエピソードが含まれており、作中で人気だった“神”に関する新たな話や、本編では語られなかった世界観の補足が楽しめます。
シリーズを読み終えたファンにとって、物語の余韻に浸り、キャラクターたちへの愛着をさらに深めることができる、必読の巻と言えるでしょう。
衝撃の結末はどうなる？物語の核心と伏線回収
物語の終盤、これまで散りばめられてきた伏線が一気に回収されていきます。
「領怪神犯」とは、単なる怪奇現象ではありませんでした。それは、この世界のあり方そのものに関わる、記録と認識の根幹を揺るがす事象だったのです。特別調査課の真の目的は、怪異の記録だけでなく、ある“真実”を隠蔽し、世界を維持することにありました。
そして、片岸が探し続けた妻の失踪の真相。それは、この組織の最も深い闇と、領怪神犯の核心に直接関わる、あまりにも衝撃的なものでした。ラストで明かされる事実は、読者の価値観を揺さぶり、人間と“神”との境界線を問い直します。希望なのか、それとも絶望なのか――その結末は、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
漫画版と小説版の違いは？どっちから読むべき？
『領怪神犯』には、原作の小説版と、それを基にしたコミカライズ版（漫画版）が存在します。どちらから読むべきか迷う方のために、それぞれの特徴を解説します。
漫画版：視覚的な恐怖と分かりやすさが魅力
漫画版は、小説で描かれた不気味な怪異を圧倒的な画力で表現しており、視覚的なインパクトは絶大です。物語の導入部分や各エピソードの要点が分かりやすくまとめられているため、『領怪神犯』の世界に初めて触れる方には特におすすめです。
ただし、漫画版は小説第1巻の内容をベースにしているため、物語の全ての謎や結末を知るには、原作小説を読む必要があります。
小説版：深い設定と伏線回収を味わうなら
物語の全ての伏線、詳細な設定、登場人物の心理描写を深く味わいたいなら、原作である小説版が最適です。特に、第2巻で描かれる組織の過去や、第3巻以降の核心に迫る展開は、小説ならではの読み応えがあります。結末の衝撃を最大限に楽しむためにも、ぜひ小説で物語を追いかけてみてください。
『領怪神犯』はどこで読める？お得な購入情報
『領怪神犯』は、国内最大級の電子書籍ストア「コミックシーモア」で読むのがおすすめです。小説版・漫画版ともに配信されており、お得なクーポンやキャンペーンを利用して楽しむことができます。
2025年11月現在、コミックシーモアでは以下の巻が配信中です。
- 小説版：全4巻（第4巻「拾異」まで）
- 漫画版：全3巻
まだ読んだことがない方も、この記事を読んで気になった方も、ぜひこの機会にコミックシーモアで『領怪神犯』の世界に飛び込んでみてください！
よくある質問（FAQ）
Q.『領怪神犯』は完結していますか？
A. 小説版は、本編の物語が一区切りつく第3巻と、後日譚・番外編を収録した第4巻「拾異」までが配信されており、物語としては大きな区切りを迎えています。漫画版は全3巻で完結しています。
Q. アニメ化の予定はありますか？
A. 2025年11月現在、アニメ化に関する公式な発表はありません。しかし、その人気の高さから、映像化を期待する声が多くのファンから上がっています。今後の展開に期待しましょう。
Q. 『領怪神犯』に似た作風の作品はありますか？
A. SCP財団のような怪異報告書形式の物語や、『裏世界ピクニック』のような現代日本を舞台にした異界探訪もの、あるいは『残穢』のような民俗学ホラーが好きな方には特におすすめです。
まとめ：予測不能な和風ホラーの傑作を体感しよう
この記事では、『領怪神犯』の第1話から最新刊までのあらすじと、物語の核心に迫るネタバレを解説しました。
公務員バディが人知を超えた怪異に挑むという斬新な設定、練り込まれた伏線、そして読者の予想を裏切る衝撃の結末。『領怪神犯』は、ただ怖いだけではない、知的好奇心を刺激される傑作ホラーです。
視覚的な恐怖を味わいたいなら漫画版から、物語の全貌を深く知りたいなら小説版から、ぜひ手に取ってみてください。その不気味で魅力的な世界が、あなたを待っています。
