薬屋のひとりごと小説版十巻のネタバレ。蝗害が、来た

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西都に向かった一行を待っていたのは、ずっと「来るかもしれない」と言われていた蝗害でした。

四巻あたりからその予兆は描かれていて、読んでいるこちらも「いつか来る」とわかっていた。それがついに来る。「予告されていた災害が来る巻」というのは独特の緊張感があります。

バッタの群れが農作物を食い尽くす

蝗害とはバッタの大発生による農業被害です。短時間で大量のバッタが農作物を食い尽くし、農村がパニックになります。

十巻の蝗害描写は臨場感があります。迫りくるバッタの群れと、為す術なく見ている人間たち。自然災害の前での無力感というのは、謎解きや政治の話とは違う重さです。それでも猫猫は「自分にできることをする」という姿勢で動く。大きすぎる問題の前でも手の届く範囲を動ける人間は強い、と改めて思わされます。

陸孫と、過去の一族

猫猫は農村の調査で陸孫と行動を共にします。九巻から意味深な動きを見せていた陸孫が、西都の農業問題と蝗害の発生の関係について何かを掴んでいることが見えてきます。

そしてここで「戌の一族」の話が出てきます。風を読む能力を持つとされた部族で、かつて族滅——一族を皆殺しにされた——という過去があります。なぜ族滅されたのか。その答えが西都の歴史と繋がっています。

昔の出来事が今起きていることの根拠になっている、という構造はこの作品が一貫してやっていることです。十巻では過去と現在の繋がりが、蝗害という大きな舞台の上で動きます。

玉鶯の怪しさが増す

西都の実力者・玉鶯の動きが、十巻で本格的に怪しくなります。壬氏は「御旗」として存在感を示しながらも実権を持たせてもらえない状況が続いていて、その背後で玉鶯が何かを画策している気配がある。

十一巻への助走として、この緊張感が十巻の後半に漂います。蝗害という自然災害と、玉鶯という人災の予感が同時に進行する。どちらが先に爆発するか、という読み方になってきます。

まとめ

小説版十巻のネタバレをまとめると、以下のとおりです。

  1. 西都で予告されていた蝗害がついに発生する
  2. 猫猫と陸孫が農村の調査に向かい、蝗害に立ち向かう
  3. 馬閃も蝗害対応に関わり、修羅場での強さを見せる
  4. 族滅された「戌の一族・風読みの部族」の過去が語られる
  5. 西都の権力者・玉鶯の動きが本格的に怪しさを増す

壬氏と猫猫の関係がじわじわ動いてきた八・九巻から一転、十巻は世界が広がる巻です。自然災害、過去の虐殺、権力者の野心。西都編はここから一気に重くなっていきます。

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